脳みそ不要のサスペンス「ラストウイークオブサマー」
ネットフリックスオリジナル映画、でもどこかで見たようなサスペンス「ラストウイークオブサマー」
「ラストウイークオブサマー」 (原題:YOU GET ME) 2017年 89分
監督:ブレント・ボナコルソ
出演:ベラ・ソーン、ハルストン・セイジ、テイラー・ジョン・スミス、ナッシュ・グリア
アナ・アカナ、キャスリン・モリス、ブリジット・ブラナー、キンバリー・ウィリアムズ=ペイズリー
「ラストウイークオブサマー」あらすじ
高校三年生の夏、タイラーは海沿いの店でバイトを始め、半年前に出会った恋人アリソンとの仲も順調で満ち足りた夏休みを過ごしていた。タイラーはまたアリソンと体の関係を持っていなかったが、それでも二人の相性は最高だと思い満足していた。そして夏休み最後の週、あるパーティに参加したアリソンとタイラー。そこに偶然居合わせたチェイスという男はサンフランシスコに住んでいたころのアリソンの知り合いだった。チェイスはアリソンにコーラを持っていくタイラーに声をかけ「随分アリソンも変わったな」と話し始める。そしてチェイスはアリソンと寝たことをほのめかし、サンフランシスコにいた時の彼女はだれとでも寝るようなパーティガールだったとタイラーに話すのだった。タイラーがそのことについてアリソンを問い詰めると、ケンカになり「もういい、別れる!」とタイラーはその場でフラれてしまう。半泣きのタイラーは会場を出ようとすると、トイレを待つ間に話した美人、ホリーが一人で車で帰るところだった。乗っていかない?とホリーに誘われるまま車に乗り込むタイラー。そして二人は一夜を過ごすことに。だが、ひとしきり楽しんだその翌日、タイラーとアリソンはよりを戻すことになった。そして夏休みが終わり、高校が始まるとアリソン、タイラーと同じ高校にホリーが転校生として現れるのだった。
簡単にいうとメンタルがヤバ目のやつに絡まれた話
僕はストーカー的な話ってのをどこかで見たので誰がヤバい奴なのかなぁと思いながら見ていたけれど、トレイラー見ればどいつがヤバいやつかわかってしまうので、もうわかったうえで見ればいいんじゃないか、とも思う。なんだかとってもストレートにヤバいやつに絡まれる恐怖を描く。病んでる女子に愛される男の話なのに、この映画では驚くほど彼女の心の闇に触れない(笑)そんなライトさが逆にオススメポイントでもある。ここまで人間を描写しないの作品を久しぶりに見たせいかなんか逆に新しい。なかなか「面白いよ!」とは言いにくい映画だけど、僕は嫌いじゃない。
さびれた遊園地にあるお化け屋敷のような面白さ
なぜ今こんな作品をわざわざ作ったのか?とても謎である。一周回って受けるんじゃね?とかそんなノリなのかもしれない。
例えばこの映画は付き合いたての彼女とか、最近いい感じの女の子とお家デートで見るのはいいかもしれない。ヤバイやつが怖がらせてくれるという、受ける印象としてはただの「ホラー映画」だけど、グロとか幽霊とかじゃないので女の子に拒否される可能性は低い!…ような気がする。手前味噌でやや恥ずかしいのだけれど、”さびれた遊園地にあるお化け屋敷のような面白さ”はかなり的確な表現ではないか、と自負しております。どうせそんな怖くないでしょ?と入ったら意外とビビらされたりする、あの感じ。でも実際入って出ると「やっぱそんなに期待するモノでもないなぁ」と思うようなそんな感じ。
個人的に好きなシーン タイラーの表情
え、そこでポーカーフェイスできないの?露骨にブルーな表情しちゃうの?っていう(個人的な)笑いどころ。彼のこの表情を見て僕は「この映画はきっとつまらない!」と思うと同時に、「だがそこがいい!」と思った。別に推しはしないけれど、もしこの映画を見た人がいたらぜひ話したくなること(ツッコミどころ)満載です。うっかり軽はずみなくせに、不穏な予感に驚くほど過剰かつネガティブな反応のタイラーがたまらない!ビビるのはやいよ!タイラー!気持ちはわからないでもないけど!
ベラ・ソーン
監督「僕がキャスティングされた時にはもうベラは決まってたんだ」…うん…そんなことだろうと思ったよ。