Netflixドラマ「AJアンドクイーン」
ドラァグクイーンと母親に置き去りにされた少女のハートフルドラマ
原作:ル・ポール・チャールズ、マイケル・パトリック・キング
出演:ル・ポール・チャールズ、イジー・G、マイケル=レオン・ウーリー、ジョシュ・セガーラ、カテリーナ・タネンバウム、ティア・カレル
ジャンル:TVヒューマンドラマ、TVコメディ、アメリカ/TV番組ドラマ
AJアンドクイーン あらすじ
(C)2019 Warner Bros. Entertainment Inc.
ドラァグクイーンのパフォーマーとして長年ステージに立ち、自分のクラブの開業資金を貯めたロバート(ル・ポール)。交際7か月の経営コンサルタントのヘクター(ジョシュ・セガーラ)とクラブ開業の準備を進めていたがある日ヘクターはロバートの金を持ち去り消えてしまう。最愛の恋人とクラブ開業の夢を砕かれたロバートだったが、ツアーの予定とダラスで行われるドラァグクイーンのコンテストに出場する予定は決まっていたため、泣く泣くキャンピングカーでツアーを開始する。一人でツアーを回る予定だったロバートだが、車には同じアパートに住む母親に置き去りにされた少女AJ(イジー・G)が乗り込んでいた。そしてAJは祖父のいるテキサスに連れていけと無理やりロバートに同行することになる。
ドラァグクイーンとは
ドラァグクイーンの起源は、男性の同性愛者が性的指向の違いを超えるための手段として、ドレスやハイヒールなどの派手な衣裳を身にまとい、厚化粧に大仰な態度をすることで、男性が理想像として求める「女性の性」を過剰に演出したことにあるといわれる。本来はサブカルチャーとしてのゲイ文化の一環として生まれた異性装の一つであるため、ドラァグクイーンには男性の同性愛者や両性愛者が圧倒的に多い。しかし近年では男性の異性愛者や女性がこれを行うこともある。また趣味としてこれを行う者からプロのパフォーマーとして活躍する者まで、ドラァグクイーンの層も厚くなっている。wikiより
AJアンドクイーン 登場人物/キャスト
ロバート・リー(ル・ポール・チャールズ)
ドラァグクイーン界のカリスマ。シーズン11も続く「ル・ポールのドラァグレース」を主催。
「ル・ポールのドラァグレース」:勝ち抜きコンテストで、アメリカズ・ネクスト・ドラァグ・スーパースターの称号と賞金10万ドルを目指しクイーン達が様々な課題に挑戦する。
AJ(イジー・G)
ヘクター・ラミレス(ジョシュ・セガーラ)
レディー・デンジャー(ティア・カレル)
AJアンドクイーン ネタバレなし感想
(C)2019 Warner Bros. Entertainment Inc.
ドラック中毒の母に置き去りにされ、1か月1人で生きていたAJと最愛の恋人が詐欺師だったとわかり失意の底にいたロバートが出会いロバートのツアーを通して心を通わせていくというストーリー。全くの他人同士の子供と大人の交流という設定は結構ベタな設定であるとは思うけれど、その大人がドラァグクイーンとなると随分と話が違う。登場するドラァグクイーンやゲイの人たちの心が広いのが特徴的だ。感情のままに行動するも、相手を傷つけたと思えば素直に謝る。人の悪意も許す。そんなとにかく思いやりがあるキャラクターが多く登場する。
製作にルポールがクレジットされていることもありゲイ/ドラァグクイーンのイメージを良くしたいという思惑もあるのかもしれないけれど、偏見の目にさらされることが多いであろう彼/彼女らに傷ついた過去があるのは想像に難しくないし、人の痛みを知っている人は他人にやさしくできると考えると登場人物たちが異常なほど寛大な心を持っていてもなんだか納得できてしまう。また序盤から出てくるロバートの友人で盲目のルイスの盲目ギャグもなかなか笑える。物語の構造や展開に目立った新しさはないけれど、各話の最後のほうに出てくるリップシンク(口パク)のパフォーマンスもなかなか見応えがあるのもあって、ついつい次を見てしまうというタイプのドラマだった。