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Netflixドラマ「イノセント El inocente」ネタバレなし レビュー

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El inocente イノセント 詳細

El inocente イノセント:2021年 スペイン
原作・制作:ハーラン・コーベン
監督:オリオル・パウロ
出演:マリオ・カサス、アレクサンドラ・ヒメネス、アウラ・ガリード、ホセ・コロナド、フアナ・アコスタ、スシ・サンチェス、アナ・ワヘネル、ゴンザロ・デ・カストロ、マルティナ・グスマン、シャビ・サエス、ミキ・エスパルベ、アンナ・アラルコン
ジャンル:犯罪TV番組・ドラマ、スペイン、本が原作のTV番組・ドラマ、TVサスペンス、TVヒューマンドラマ

El inocente | Tráiler oficial | Netflix

イノセント El inocente あらすじ

大学で法学部の学生であるマテオ・ビダルは卒業パーティの最中に起こったケンカに巻き込まれ、その中にいた男をダニ・ベラを突き飛ばした拍子に不運にも殺してしまう。裁判では過失致死とされたものの、4年刑務所で過ごすことになったマットは何とか刑期を終え、出所すると兄の経営する弁護士事務所で働き始める。やっと人生をやり直し、幸せを掴もうとしていた矢先、彼の周りでは不審な出来事が起こり始める。

 

イノセント El inocente 登場人物

登場人物は比較的多く、日本人にとっては特にファーストネーム、ファミリーネームをごちゃごちゃに呼ぶあたりが名前が把握しにくかったので登場人物をまとめておく。

マテオ・ビダル(マリオ・カサス)

通称マット。大学の卒業パーティでケンカに巻き込まれ、その際突き飛した男性が頭の打ちどころが悪く死亡。過失致死の判決を受け4年服役した後、弁護士として人生をやり直していくも不穏な事件に巻き込まれていく。

オリビア・コスタ(アウラ・ガリード)

マットの妻。過失とは言えマットが過去に殺人を犯していることを知っている。仕事でベルリンに行くと空港でマットと別れるがその後マットの元にオリビアのスマホから浮気をにおわす動画が送られる。

ローレナ・オーティス(アレクサンドラ・ヒメネス)

自身の育ったカトリック修道院で起こった修道女マリアの死を追う女刑事。少女時代には父親を自殺で失くしている。

テオ・アギラール(ホセ・コロナド)

特殊犯罪班I(SCU)の捜査官。

ソーイ(アンナ・アラルコン)

マットが雇っている探偵。

ソニア・ベラ(アナ・ワヘネル)

マットが殺してしまった男ダニの母親。被害者遺族であるが、定期的に加害者であるマットに会っている。

ハイメ・ベラ(ゴンサロ・デ・カストロ)

ダニの父親で医者。オリビアの妊娠が発覚した病院で勤務し、マットが幸せそうに生きていることを知ってしまう。

イノセント El inocente ネタばれなし感想

本作は話題になっているようだったのであらすじを読むこともなく1話目を視聴。「イノセント」という題名から過失致死で殺人の犯した男の苦労や懺悔の人生を描くヒューマンドラマなのかな、と漠然と思いながら見ていると段々と彼の周りで不可解な事柄が起こりはじめ、どうやらここからスリリングな展開が始まるらしいということがわかる。そして2話目、1話目で主人公と思われたマテオ・ビダル通称マットが全く登場せずある女性の生い立ちが描かれていく。罪の意識に苛まれながら生きる人々をテーマにしたオムニバスドラマなんだろうか、という疑問もわいてくるほどこの時点での1話目とのつながりはわからない。ここで飽きてしまう人を減らすために先に言っておくと2話目で描かれる女性はのちにマットと大きく関わるになる女刑事なのである(2話目のラストにわかる)。映画ならよくある手法なのだけど、このつなげ方を2話目にしてぶち込んでくるあたり「これはオモロイやつだ」と確信した。

その後、マットと彼の妻オリビアが巻き込まれていく事件が主にマットの視点から描かれる。そして次々に明るみになる秘密がさらなる謎を呼ぶ展開になっていくのだけど、ストーリーは良い塩梅の驚きと裏切りを重ねつつしっかりと疑問点には答えを与えながらラストへ向かっていく。途中に主な登場人物の過去や事件に巻き込まれるに至る経緯が挟まれているなど、端的に言い切ってしまえば全8話という尺を存分に使って複雑な構造になった事件をわかりやすく、そして興味深く描くことに成功している作品だと思う。全8話見た今言えるのはかなり大きな風呂敷を序盤で広げたにも関わらず(警察の上の組織が出てくるほどの大きな事件とマットたちの関連性がちっちも見えてこないかったり)最終的にはうまく収束していくラストが見事である。またサスペンス系ドラマにありがちな展開をうまく外してくる展開が飽きさせず、説得力とディテールもなかなか素晴らしいと思う。

オリジナル言語ががスペイン語で吹き替えはないため視聴は常に画面を見ていなくてはならないという不便さはあるものの、そのハンデは簡単に吹き飛ばすほどのシナリオと構成が面白い。サスペンス好きの人にはぜひオススメしたい一作である。