Marvel 「デアデビル」S1
ネットフリックス製作版 デアデビル
「デアデビル」 2015年 シーズン1 13エピソード
原作: スタン・リービル・エヴァレット
発案者 :ドリュー・ゴダード
出演者 :チャーリー・コックス、デボラ・アン・ウォール、エルデン・ヘンソン、ロザリオ・ドーソン、ヴィンセント・ドノフリオ、
アイェレット・ゾラー、ボブ・ガントン、トビー・レナード・ムーア、ヴォンディ・カーティス=ホール
「デアデビル」あらすじ
昼間は弁護士として活動するマット・マードックは、少年時代に盲目と引き換えに得た超感覚を利用し、夜は覆面を被りニューヨークのヘルズ・キッチン近隣で犯罪者と戦うという二重生活をしていた。ある日、フォギーと立ち上げた弁護士事務所の初めての依頼人としてカレン・ペイジの事件の弁護をすることになるマードックとフォギー。その事件の裏には大きな悪の存在があることに気づくことになる。
映画「デアデビル」とそのスピンオフは酷評だが、ネットフリックス版は高評価
ネットフリックス製作版「デアデビル」の以前にベン・アフレックが主演した映画版が公開されたが興行的に大コケしただけでなく、その年に公開された最低映画を決めるラジー賞で最低主演男優賞に選出されたらしい。またこの映画版のヒロインであるエレクトラが主役のスピンオフ映画『エレクトラ』も2005年に製作されたが、こちらも酷評を受けたらしい。それでも原作人気は強く、ネットフリックスによる製作でよみがえるとこれが驚きの高評価。とは言え僕はそんなネットフリックス版「デアデビル」もマーベルシリーズの中では正直一番とっつきにくい作品でした。
覆面の男=後のデアデビルの能力
シーズン1では適当なコスチュームが見つからず、とりあえず黒ずくめの恰好に目が隠れるほどのターバン?のようなニットキャップのような帽子をかぶり夜の活動に励むマードック。マードックは目は見えないが、その代わりに視覚以外の感覚が超人的に発達しているため、見えなくても周囲の状況を知り戦いうことできたり、会話している相手の心音を聞き嘘を見抜いたりできる。特殊能力はそれだけであとは普通の人間。身体能力はこんな人々程度↓
もちろんすごいけど、ヒーローと呼べるほどすごいかといわれるとそうでもない。
のちにデアデビル(訳:命知らず)と呼ばれる理由=いつも満身創痍
マードックは一応人殺しはしないように覆面男の活動をしているため、相手が銃を持っていようがナイフを持っていようが基本丸腰。武器すらほとんど使わないスタイルをポリシーにしているので、戦闘は泥仕合になることが多く頻繁に大けがをする。逆によく今まで死なずに活動できていたねよね、と感心してしまうほど向こう見ずな男、マードック。一体何にそんなに駆り立てられているのか。あまり説明もないまま夜な夜な活動を繰り返すマードック。
マードックの人間性と戦闘シーン
あまり派手な動きを見せずにマードックの疲れ、弱さを見せるように戦闘シーンの振り付けは工夫されているらしい。確かに人間味はあるけれど、見ていてとても不安である。こんなに戦闘シーンが不安なヒーローはこれまでいただろうか、というくらい不安。また殺さないように悪者を懲らしめるマードックだが、悪者をさんざん脅した挙句最後一発殴って去るなど、「え?そこ殴る必要あった?」と驚かされる部分も。昼間弁護士として穏やかな人柄のマードックと夜のギャップがかなり大きく、夜の活動は「ただ暴力が好きという理由でやっている」なんてことをほのめかしたりするなど、なかなかマードックという男が見えてこない。実はただのサイコ野郎なのかもしれない。
デアデビルが特に面白くなるのは4話めくらいから
一見正義の男マードックがただの暴力好きのサイコ野郎に見えたり、悪のボスのはずのフィスクが本当に悪いやつなのか疑わしくなってきたり、と一筋縄ではいかないストーリーに好みはあるかもしれないけれど、僕は4話目くらいバネッサとフィスクが親密になり始めたあたりからぐっと引き込まれていった気がする。今までどこか見たような展開からなるべく外れた方向性へストーリーが流れていくのも新鮮である。
日本語がひどいのはご愛嬌
日本人のやくざが出てきたり、フィスクやチャイニーズマフィアが日本語を話すんですが、これがひどい。逆にここはもう笑えばいいと思いました(笑)チャイニーズマフィアやフィスクはまだいいんですよ。外国人だから。でも日本人のヤクザ設定の男が感情が高ぶって本音が漏れてしまったようなセリフがカタコトの日本語て…。シンゴジラでアメリカ出身設定の石原さとみもこんな風に見られていたに違いない…。その点吹き替え版なら変な日本語で興が覚めることもないので気になりそうなら「デアデビル」は吹き替え版で見てもいいかもしれません。個人的にはイメージ合わないなぁ、って人もそんなにいません。
シーズン1はフィスクがメイン
ウィルソン・フィスクとマードック。二人の人間性の対比がシーズン1のメインの面白さではないかと僕は思います。ラストがキッチリまとまっている(謎を多く残さない)し、シーズン1でひと段落つくのもおすすめしやすい点の一つです。13話で描くには少し増長もあったような気もしますが、シーズン1最終話の熱さはなかなかのものでした。シーズン2も続けてみていこうと思います。