【人生がツラい人に】心のカルテ

おすすめ度:★★★★★★★☆☆☆(7点)

心のカルテ タイトル(C)2017 TO THE BONE HOLDINGS, LLC

拒食症を通して困難との向き合い方を描くNetflixオリジナル映画「心のカルテ」

心のカルテ 原題「TO THE BONE」 2017年 ネットフリックスオリジナル映画
監督・脚本:マーティ・ノクソン
出演:リリー・コリンズ、キアヌ・リーヴス、キャリー・プレストン、リリー・テイラー、アレックス・シャープ
リアナ・リベラト、ブルック・スミス、レスリー・ビブ、キャスリン・ブレスコット

Netflix(ネットフリックス)で視聴する

 

 





「心のカルテ」あらすじ

拒食症を抱える20歳のエレンは4度の入院の後、型破りな治療と噂のウィリアム・ベッカム医師が運営するグループホームに入所し、そこでの共同生活を通して拒食症を克服しようとするが…。

痩せさらばえたエレン(C)2017 TO THE BONE HOLDINGS, LLC

 

 

「心のカルテ」をネタバレなしでざっくり感想

「本作は摂食障害と闘う人々の協力のもと撮影されており、一部な生々しい描写が含まれています」と冒頭でテロップが表示されるのもあり、暗い話かと思い覚悟して見たけれどそこまで暗くはなかった。少なくとも「13の理由」みたいに後味の悪い気持ちにはならないし、なんだか少し勇気が出るようなシーンもあったりして、暗い話か明るい話かと聞かれたらプラスマイナス0と答えるかな。でも楽な人生を歩んできた人にはちっとも面白い内容ではないかもしれない。今人生がしんどい人や、今まで困難を乗り越えてきた人ならきっと何か感じるものはあるはず。

エレンと妹(C)2017 TO THE BONE HOLDINGS, LLC

 

 

拒食症を克服するための共同生活

この映画のどこが面白いか、と問われると結構難しい。そこまで拒食症について掘り下げているわけでもないし、ストーリーがとびきり面白いというわけでもない。拒食症の治療はどうやって行うのが一般的なのか知らないけれどキアヌ・リーブス演じるウィリアム・ベッカム医師の治療もそこまで型破りでもないように思える。というより、治療の部分にさほど演出はフォーカスはあてていない。僕が思うには、「心のカルテ」は拒食症という症状を通して、「人生にふりかかる困難とどうやって向き合っていくか」ということをエレンやグループホームの人達と一緒になって考えるような映画だと思う。セラピーを受けているような、面白さ、興味深さがある。

グループミーティング 心のカルテ(C)2017 TO THE BONE HOLDINGS, LLC

 

 

「心のカルテ」はダークコメディらしい

ネットを調べていたら「心のカルテ」はダークコメディらしい。確かに「拒食症あるある」みたいなセリフはちょくちょくあったと思うけれど、僕自身拒食症の経験はないので全然ピンと来なかった。他の人の感想を読んでなるほど、と見終わってから思ったくらいだ。コメディ(笑い)というよりはユーモアといったセリフ回しが多い。

入院中のエレン 心のカルテ(C)2017 TO THE BONE HOLDINGS, LLC

 

 

マーティ・ノクソン初監督作品

「心のカルテ」は脚本家でもあるマーティ・ノクソンが自ら経験した拒食症をもとに製作された。彼女の代表作は『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』、『MAD MEN マッドメン』や『バフィー~恋する十字架~』、『プライベート・プラクティス:LA診療所』等、様々なジャンルのテレビシリーズのプロデュースや脚本を手がけている。彼女はCBSの医療ドラマ『Code Black(原題)』のエグゼクティブ・プロデューサーとして働くと共に、米ケーブルテレビ局Bravo(ブラボー)の『Girlfriends’ Guide to Divorce(原題)』と、米Lifetime(ライフタイム)の『UnReal(原題)』でプロデュースと脚本を手掛けている。

リリー・コリンズ

エレン役のリリー・コリンズ英ミュージシャンのフィル・コリンズが2番目の妻との子供だそうだ。彼女自身も十代の頃摂食障害を患っており、エレンを演じることには葛藤があったそう。

「髪も爪ももろくなってしまった。(繰り返す嘔吐と逆流する胃酸のせいで)喉はただれ、食道も痛かったわ。」
「生理については、2年も止まってしまった。すごく怖かったわ。自分で子供を産む機会を台無しにしてしまったと思ったの。」
「もう取り返しがつかないほど、自分の体を痛めつけた。当時の私はそう確信していたの。」

自著『Unfiltered: No Shame, No Regrets, Just Me』の中で摂食障害について語る彼女は、監督、脚本家、母親、さらに栄養士による厳重な管理を受けながら今回エレンを演じたのだそう。リリー・コリンズの摂食障害は父親と3番目の妻の離婚に関係があると彼女は考えているそうだけど、そもそも彼女が2番目の妻の子供で、三番目の妻の離婚とかいう状況はどんなストレスなのかもう一般人には想像できないレベル。セレブも単純に人生イージーモードってわけではなさそうですね。ちなみに父親のフィル・コリンズはこんな歌を歌っていた人 。

 

「心のカルテ」劇中曲

雨のアートのシーン