シーズン4(ファイナル)配信完了「グッドプレイス」レビュー
(C)2016 Universal Television LLC.
- 1. あの世が舞台のドラマ「グッド・プレイス」
- 2. 「グッドプレイス」あらすじ
- 3. 天国≒「いいところ(グッドプレイス)」
- 4. 「グッドプレイス」は童話か!ってくらいのわかりやすさ
- 5. 「グッドプレイス」は1話で1、2回かならず驚きの展開
- 6. 「グッドプレイス」の音声は英語で見るのがおすすめ
- 7. 「グッドプレイス」出演俳優の芝居が良い
- 8. 「グッドプレイス」 シーズン1 ネタバレなし 感想
- 9. 「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード1、2
- 10. 「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード3 チーム・ゴキブリ
- 11. 「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード4 実存的危機
- 12. 「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード5 トロッコ問題
- 13. 「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード6 ジャネットとマイケル
- 14. 「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード7 彼の名はデレク
- 15. 「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード8 信仰への飛躍
- 16. 「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード9 ベストバージョン
- 17. 「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード10 嘘も方便
- 18. 「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード11 全知全能の判事
- 19. 「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード12 行くべきところ
- 20. 「グッドプレイス」 シーズン3 ネタバレなし感想
- 21. 「グッドプレイス」 シーズン4を踏まえた全体的ネタバレなし感想
- 22. 「グッドプレイス」キャスト
あの世が舞台のドラマ「グッド・プレイス」
「グッド・プレイス」 2016年 シーズン1 2017年 シーズン2 1エピソード 22分
原作・制作:マイケル・シュア
出演:クリスティン・ベル、テッド・ダンソン、ジャメーラ・ジャミル、ウィリアム・ジャクソン・ハーパー、ダーシー・カーデン、マニー・ジャシント
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「グッドプレイス」あらすじ
ある日、目覚めたエレノア・シェルストロップ(クリステン・ベル)は自分が「Welcome! Everything is fine」(ようこそ!すべてうまくいく)と壁に書かれた部屋のソファに座っていることに気付く。ほどなくしてマイケル(テッド・ダンソン)が隣の部屋から顔を出し、次は君の番だとエレノアを部屋に呼ぶ。部屋に入るとマイケルはエレノアは死んで死後の世界にいること、また死後の世界には「いいところ」と「悪いところ」の2種類があり、エレノアは「いいところ」にいるのだと説明する。生前良い行いを積んだ一部の人だけに来ることができる「いいところ」に自分がいると聞き、安心するエレノアだったが、マイケルの話を聞くうちに彼女は自分が「いいところ」にいるのは何かの間違いだと気づくのだった。なぜならエレノアが生前に行ってきたとされる良い行いに彼女自身全く覚えがなかったのだ。エレノアはどういう理由で自分が「いいところ」にいるのかはわからなかったが、人型情報端末のジャネット(ダーシー・カーデン)曰く、どうやら「悪いところ」はとても恐ろしい場所らしいと知る。かくしてエレノアは自分が誰かと勘違いされて「良いところ」に来たことを隠し「良いところ」で過ごしていくために、生前倫理学の教授をしていたチディ・アナゴンエ(ウィリアム・ジャクソン・ハーパー)に協力を仰ぎ、自分も良い人間になろうとするのだった。
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天国≒「いいところ(グッドプレイス)」
死後の世界、その中でも「いいところ」は人々は生前に思い描いた理想な家に住めたり、空が飛べたりするといった夢のような楽園。ただ間違ってやってきたエレノアに与えられたのは小さな家。家の中には何故かいたるところにピエロの絵が飾ってあるという風変わりな家だった。また「いいところ」には自分のソウルメイトが必ずいることになっているが…エレノアのソウルメイトとして紹介されたチディは、エレノアが別人なのだから当然ソウルメイトではない。じゃあチディの本当のソウルメイトはどこに?など細かな疑問が浮かんでくるあたりも物語への興味を駆り立てる。
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「グッドプレイス」は童話か!ってくらいのわかりやすさ
エレノアは自分が何故「いいところ」にいるかはわからないが、エレノアが何か悪さをすると「いいところ」の秩序が乱れてしまうらしく、エビが空を飛び、巨大な昆虫やカエルが街を襲う等、世界が無茶苦茶になってしまうのだった。世界を混乱に陥れないためにも、自分が「悪いところ」に行かされてないためにもエレノアは良い人間になろうとする。だが生前のエレノアは良い人とはかけ離れた性格で、法には触れていないけれど明らかに人間としてどうかと思う行動ばかりを取るような性格の悪い自己中心的な人間だった。と言っても現実世界ではいないレベルのぶっとんだ性格の悪さはむしろ笑える。
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「グッドプレイス」は1話で1、2回かならず驚きの展開
脚本がとても凝っていて、1エピソード22分の間に登場人物の突飛な行動や話の展開にかならず驚かされる場面が挟まれ、特に毎回のラストにはしっかりと次がみたくなるようなフリがある。そんな具合でサービス精神が細部に行き届いたドラマになっている。一見テーマはなんだか堅苦しい感じだし、メルヘンすぎる演出もあいまって優等生タイプな道徳めいたドラマに見えるかもしれない。でもきっと先へ進めば進むほどそんな印象を良い意味で覆してくれるはずだ。メルヘンな演出はそのままではあるが(笑)またマイケルやジャネットのように”人間ではない”登場人物の無意味で不思議な行動も面白い。
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「グッドプレイス」の音声は英語で見るのがおすすめ
「いいところ」には制約があって、たとえばFワードなどの汚い言葉を使うことができない。使おうとすると別の言葉に変換されて出てくる。吹き替え版を見るともともとの言葉がなんだったのかサッパリわらないが、英語で聞いていれば慣れている人なら「Fork」だとか「Shirt」だとかははああ、あれねと(笑)言い方と言葉の響きでわかるはず。
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「グッドプレイス」出演俳優の芝居が良い
クリスティン・ベルは「アナと雪の女王」のアナ役、「ベロニカマーズ」、「ゴシップガール」のナレーター、テッド・ダンソンは「CSI」や「ファーゴ」で知られているのではないだろうか。二人ももちろんだが、他のメインの出演者も皆コメディとしての役柄がとてもうまくハマっている。個人的には8歳の時沈黙の誓いを立てたまま沈黙を守り続けているという台湾の僧侶ジャニュ(マニー・ジャシント)がヤバい。あまり語れないけれどヤバイ。好む好まないには関わらず、先を見ていけばどうヤバいのかはわかるだろう。
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「グッドプレイス」 シーズン1 ネタバレなし 感想
「倫理学を学んでよい人間になる!」なんて真面目そうな話で見始めた時は少し抵抗感があったけれど、前述したように要所要所に驚きや笑いがちりばめられていて飽きない。より正確にいうならば序盤は「まぁ、楽しいし、次が気になるような気がする」くらいの感想だった。ただ回を追うにつれてどんどんと脚本家のサービス精神は良い意味でエスカレートしていく。管理人は他に見ていたドラマの箸休め的に「グッドプレイス」を見始めていたのだけれど、気づくとこっちのほうが気になってしまい最後まで一気見。2017年現在で言えば、ネットフリックスオリジナルシリーズの中で3本の指に入る”止まらなさ”でした。結構ベタな王道的展開も通りながらそれでもしっかりと楽しませてくれる脚本が本当に素晴らしい。強いて文句をつけるならシーズン1だけではまとまっていないところ。とは言え、現在(2017年10月)シーズン2が週1配信されているのでこれからどうなっていくのかとても楽しみである。
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「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード1、2
シーズン1の全配信と同時にシーズン2の1エピソード目が配信となり、以降週1回1エピソードずつ配信されていく模様。ただなかなかネタバレをせずにシーズン2を語るのは難しいかもしれない。シーズン2-1は通常回の倍の尺で前回を振り返りつつ、新しい展開が始まっていくが、続くエピソード2まではシーズン2のプロローグ的な位置づけなんだろうと思う。エピソード3からが本番と思われる。次回に期待。期待感はまだ十分に保たれている。
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「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード3 チーム・ゴキブリ
シーズン1で毎回見せてきた驚きの展開はシーズン2ではここから始まると言ってもいいんじゃないだろうか。「グッドプレイス」は設定が死後の世界というフィクションの中のさらに架空の世界のため、例えどんな設定だとしても作り手次第で「死後の世界とはそういうものなのだ」、と言い切ってしまえばよい。そんな中でやはり大事なのはここまでのストーリーとの整合性が取れており、かつ面白いもしくは意外な展開である。そんな管理人の願い通りにエピソード3は展開されたと言っても過言ではない。エピソード1、2がシーズン2としての「起承転結」の「起」に当たる部分であるならばエピソード3は「承」に当たる部分で、ここからどうなるんだ?という期待感が膨らむ回だった。またここまでで描かれたエレノア、チディ、タハニ、ジャニュのキャラクターが立っているからこそ面白い回だったと思う。本当にこの「グッドプレイス」脚本家は心理的隙をついてくるというか、「え、そっち行きますか」といった感じの驚かせ方がすごい。予想を裏切り期待に答えるというエンターテイメントの王道を行っています。まぁ、今のところはだけど。なんにしても次回も楽しみです。
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「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード4 実存的危機
今回はかなり好きな回。人ならざる存在のマイケルに、人間にとっての死を理解させるという回。死という概念がないマイケルはまるで人間の子供が死を理解しないように、死を”知らない”。では死に似た状態である彼らにとっての”引退”をリアルに考えてようということになり…。まさかの哲学あるあるコメディになっていく。小難しい言葉は多いが、基本的には例えば死を知らない子供に”死ぬ”ということを教えるにはどうすればいいか?とか死というものを人間はどう解釈すればいいのか、そんな事柄をみんなで考えるという話になっていて、その中で作られる新しい感覚の笑いがとても面白かった。お笑いの基本であるところの”緊張と緩和”で言えば、死を”緊張”としてうまく使って笑わせてくれるという、構図としてはベーシックでありながら、死後の世界という前提だからこそできるネタが斬新。またどんな展開になっても、登場人物がどこかコミカルで必ずかわいらしさを見せてくれるのが「グッドプレイス」の良いところだと思う。
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「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード5 トロッコ問題
メインストーリーとしてはマイケルに倫理を教えるというネタとして「グリーンハウスアカデミー」でも出てきた倫理学の試験実験、トロッコ問題を考える回。これはブレーキの壊れたトロッコが進む先に5人の作業者がいて、何もしなければ5人が死ぬことになり、また進路を変更することはできるが、変えればその先にいる一人が死ぬ。では果たしてどちらを救うべきか?という問題。正しい答えがない問題だが、例えば犠牲を少なくするために一人を殺すことを選ぶとする。ではもしその一人が自分の家族だったら?もしくは作業者5人の中に家族がいたら?もしこれがトロッコではなく、1人を殺して臓器移植を行えば5人が助けることができる医者だったらどう答える?…そのような命題を「あの世」ならではの方法で考える。正直今回はめちゃめちゃ面白いわけではなかったが、その代わりにわかりやすい伏線が含まれている回。次回以降の展開に大きくかかわると思われるため、次回に期待である。
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「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード6 ジャネットとマイケル
ジャネット原因不明の不調に陥り、そして悪化しているという。最悪の場合地区が全壊する恐れがあるため、ジャネットはマイケルにメンテナンスを依頼する。基本的機能がどこもおかしくないジャネットが不調な原因は恐らく「客観的真実と整合性が取れない事実をジャネットが処理または広めていること」だった。マイケルは原因にたどり着くが…。というお話。今回はマイケルとジャネットの二人芝居で尺のほどんどを取る珍しい回。チディもエレノアもワンシーンずつしか出てこない。またマイケルとジャネットの過去も明らかに。勘の良い人ならエピソード5の時点でジャネットの不調の原因に気づいているかもしれない。
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「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード7 彼の名はデレク
ジャネットの不具合に対して取った処置が新たなる問題を生み、マイケルはエレノア達に相談をし問題解決のために奮闘する。「グッドプレイス」があの世の話でなければ大して面白くはないかもしれないけれど、万能のジャネット、人間じゃないマイケルの発想が斜め上なのは最早「グッドプレイス」の持ちネタ状態で安定して面白い。そんな自由な発想で問題を解決していく彼らのドラマが、まるで一人の人間が困難に向かい合う時に脳内で起こっていることを暗喩しているかのようだ。また最もダメ人間だったはずのエレノアが最近やたらイイことを言ったり(訳のわからないこともいうけれど)とシーズン2では各キャラクターがあの世に来てからの変化も見どころだ。
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「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード8 信仰への飛躍
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エピソード7で新しい展開になりますよ、という感じで終わって1か月以上待たされた後、今回も驚きの展開を見せてくれるものの、待たされた側としてはちょっと肩透かしなイメージ。エピソード8では話が2転、3転するので僕は細かいところを忘れかけていたこともありちょっと混乱。間をあけずに見たらより楽しめたのではないかと思う。つまりは恐らく一気見すれば問題ないけれど間をあける場所としてはあまりよいタイミングではなかったように思う。設定が”あの世”というだけで先の展開が全く読めないという安定感は相変わらずある。でも今回の展開で、自由度が高くなりすぎて振り出しに戻った感があるので、むしろエピソード9を後半の1エピソード目にしておけばちょうどよかったのにと思ってしまう。なんにしてもエピソード9に期待したい。
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「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード9 ベストバージョン
(C)2017 Universal Television LLC.
マイケルの上司であるショーンが登場したことで、窮地に立たされてしまったエレノア達だったがマイケルが隠したヒントのおかげで一時的に難を逃れることができた。だが誤魔化しもすぐにばれてしまうのでショーンの目の届かないところに行かなくてはならなかった。古い設計図から作った気球に乗って出発しようとするエレノア達だったが、その気球に乗れるのは「今までで最も良い自分」である必要があった…。という回。ここ2エピソードとちょっとストーリー展開が普段より多いせいかコメディ要素は少なく思えた。個人的には「何がどうなってこうなったんだっけ?」みたいな部分が相変わらず少し抜けているので昨年毎週見ていた時の毎週楽しみな感じまでまだ戻ってはきていない。加えてシーズン3があると聞いてしまうとまとめて後で見ようかな、という気にもなっていくる。間が空いたことも一因かもしれないが印象としてはここ2エピソードは失速気味。
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「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード10 嘘も方便
(C)2017 Universal Television LLC.
すったもんだののち、エレノア達はマイケルと「悪いところ」へ潜入することを決め、変装して「悪いところ」へ向かう回。年明けからコメディ要素が少なくなり、ほんの少しだけシリアスな展開になっている。このあたりになるとマイケルのキャラが初期から比べると随分と変わってきていると感じるはずだ。登場人物のキャラクターの変化も見どころになっていると思う。本筋としては前回と同じようにストーリー重視の展開でコメディ要素が少な目だが、久しぶりにラストには驚きの展開が待っている。ここ1、2話はよくも悪くも先が読めない展開になっている。
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「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード11 全知全能の判事
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自分たちが「いいところ」に属しているかどうか審理をしてもらうために全知全能の判事に部屋にたどり着いたエレノア達。マイケルのようなちょっととっちらかった感じの判事がエレノア達にテストを受けるように言う。果たして結果は…とそんな回。よくよく考えると年明けの再開から「グッドプレイス」は哲学系コメディから哲学系冒険ドラマに若干シフトチェンジしたようだ。エレノア、チディ、ジェイソン、タハニがおのおの受けるテストがまるで芥川龍之介の杜子春のよう。年始の再会後から物語は一瞬失速したように見えたが、約20分の1話の中に山と谷があり、ラストは次の展開を期待させるシーンで終わるという王道構成が戻ってきていることもあり失速感は大分回復。
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「グッドプレイス」 シーズン2 エピソード12 行くべきところ
(C)2017 Universal Television LLC.
シーズン2も最終回。シーズン2はなんだかバタバタしている間に終わってしまったという印象になった。シーズン1から続いていたエピソードの最後で少し驚きが入れてあり次エピソードが気なるという型はあまり変わらなかったけれど驚きにはやはり慣れてしまうので、他のアプローチがあったらよかったのかもとは思う。シーズン1のラストの盛り上がりを思うとシーズン2はやはり少し期待外れ感があるのは否めない。下手に引っ張らずにシーズン2で終わるように作っていたらもっと面白くなったのではないかと思うフシもある。とは言えシーズン2の最終回時から比べると若干評価は下がるものの、それでもまだまだ面白いと呼べる内容だったのではないだろうか。シーズン3は決定しているものの、もしネタ切れ状態で無理やり続けるくらいなら潔く終わってほしいものだ。
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「グッドプレイス」 シーズン3 ネタバレなし感想
(C)2018 Universal Television LLC.
2018年9月28日からシーズン3が始まった。初回は2エピソードがワンセットになっていて、今シーズンは前シーズンと若干違った展開ですよ、と示すような導入だった。シーズン2が尻すぼみな印象だったが、シーズン3では主要キャラはもちろんそのままに設定的に仕切り直しといった感じ。シーズン1が良過ぎたせいで、おそらくさほど悪くなかったはずのシーズン2が若干色あせて見えてしまった「グッドプレイス」。シーズン3としては少し盛り返したような印象。シーズン2よりは突飛な展開も少なく物語の風呂敷を小さくしながらラストを迎えたのがよかったのかな、と思う。シーズン4の更新も決まっている。
「グッドプレイス」 シーズン4を踏まえた全体的ネタバレなし感想
死後の世界が舞台というありそうでなかった設定を至極マジメに考え、哲学をまじえながらコメディにするという結構挑戦的なドラマだったと思う。またシーズン1の展開は今まで見てきたドラマの中でも確実に上位に入ると言えるキレの良さだった。クリフハンガーで続いたシーズン2はどうなるものかと思ったけれど、凄すぎたシーズン1を超えられず。続くシーズン3、ファイナルであるシーズン4と若干勢いを失いながらも、最終回にはかなり綺麗に着地したと思う。最後まで見て振り返るとシーズン2、3、4をガッツリけずって、シーズン1の勢いを保ったまま最終回を迎えていたらかなりの名作になったんじゃないかな、と思え残念に感じる。
ただ、シーズン2以降が尻すぼみに思えたのも、シーズン1で期待値があがりすぎたのも原因の一つであると思う。比較すると中だるんだように見えたエピソードも見るに堪えないクオリティというほどでもなく、むしろその辺の適当なドラマと比べれば断然面白かったと思う。
また「グッドプレイス」シーズン4は最終回のまとめ方が綺麗でとても納得しやすいラストだったこともあり最後の最後で印象を良くなった。普通ならドラマという形式を使って「人間」というものを描くものだけれど、「グッドプレイス」では死後を前提に置くことで「人間」とは一体なんなのか、どういう生き物なのかを社会実験のように描いている。なかなか色々な要素が多く含まれ、知的であり、笑いもあるようなエンターテイメント作品だったという意味ではオンリーワンな作品だったと言えるかもしれない。
僕がこれから「グッドプレイス」を見ようかなと迷っている人に何か言うのなら「シーズン1は絶対面白いから見て」というだろう。加えて「シーズン2以降はピンとこなければいつやめてもいいよ」とも言うだろうと思う。僕個人的には好きなドラマだった。
「グッドプレイス」キャスト
エレノア(クリステン・ベル)