外人目線の戦後日本「アウトサイダー」
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外人目線の戦後日本の裏社会「アウトサイダー」
「アウトサイダー」 ネットフリックスオリジナル映画 2018年 アメリカ 2時間
監督:マーチン・サントフリート
出演:ジャレッド・レトー, 浅野忠信, 椎名桔平, 忽那汐里, エミール・ハーシュ, レイモンド・ニコルソン, ロリー・コクレイン, 大森南朋, 田中泯
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「アウトサイダー」 あらすじ
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舞台は1954年第2次世界大戦後の日本。元アメリカ人兵士・ニック(ジャレッド・レトー)が、収容されていた刑務所で大阪・白松組に所属する清(浅野忠信)の命を救ったことから裏社会に招かれ、頭角を現していく。
「アウトサイダー」は日本人の英語がちゃんとしてる(ように思える
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浅野忠信、椎名桔平、忽那詩織あたりのメインキャラはみんな流暢に英語を話す。シン・ゴジラの石原さとみレベルとは一線を画すちゃんとした英語を話すのは、例えば浅野忠信は実はアメリカ人クオーターだからという理由なのかと思っていたら、とあるインタビューで彼は「菊地凛子からもらった本を参考に勉強をした」と書いてあった。クオーターだからといって英語が話せたわけではないらしい。また逆にジャレッド・レトー演じるニックも話が進むとカタコトの日本語を少し話すようになるのだけれど、カタコトであるが故に逆に「ヤバい外国人」感が出ていて個人的にはよかったと思う。
浅野忠信が参考になったという本はこちら↓
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「アウトサイダー」 ネタバレなし 感想
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椎名桔平が清と兄弟分のオロチ、忽那詩織は清の妹の美由を演じており、第89回アカデミー賞で外国語映画賞にノミネートされた『ヒトラーの忘れもの』のマーチン・サントフリートがメガホンをとっている。まず1950年代の日本とその裏社会を外国人が描いているということが驚きだが、もっと驚くのは外国人監督が描く昔の日本を日本人が見て違和感がないということにあると思う。大体ハリウッドが作る日本というものはどこか誇張されていて”アジアには見えるが日本なんだか中国なんだかわからない”ような世界観であることが多い中で「アウトサイダー」はかなりしっかりとリアルな日本を描いているように思われる。そもそも1950年に生まれていなかった僕がこの世界観が本当に当時に近いかどうかはわからないけれど、少なくとも現代の日本人がイメージする1950年代にかなり近い形の世界が描かれているのは間違いない。そして外国人ならではの視点で描かれる当時の日本がとてもクールに画面に映るのだ。日本人以外が描く日本という構図にソフィア・コッポラの「ロスト・イン・トランスレイション」が思い出されるが、同様に日本人にはない絵の切り取り方のセンスが光る。またストーリーのテンポも早すぎず、遅すぎず、ただのヤクザ映画だと思っても十分に見てて飽きさせない。またNetflixらしくグロシーンも若干あり。外国人が描くクオリティの高いヤクザ物と言ってしまえば一言で完結してしまうけれど、その一言が持つイメージ以上の魅力がある作品だったと思う。