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台湾ブラックミラー「子供はあなたの所有物じゃない」

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供はあなたの所有物じゃない 你的孩子不是你的孩子
(C)P公視 MMXVIII

台湾版ブラックミラーか?
「子供はあなたの所有物じゃない」

社会的プレッシャー、大きすぎる親の期待、家庭の崩壊。不可思議な物語を通して、社会や家庭の重圧によりもたらされる悲劇を鋭く描く。

出演:イップ・チュンチャン,クー・スーユン,シェ・チョンヌアン,チョン・シンリン,アイビー・イー,ワン・ジン,フランシス・ウー,リウ・シウフー,リウ・ズージュエン,ワン・ユイシュアン

《你的孩子不是你的孩子》媽媽的遙控器 編劇蔣友竹

 

 


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台湾のNetflixオリジナルシリーズ

台湾産のNetflixオリジナルシリーズで、7月8日に追加されていたらしいこと以外ほとんど情報はなかったがなにやら気になったので見てみた。エピソード毎に題名があるっぽいので「子供はあなたの所有物ではない」がタイトルのオムニバスシリーズではないだろうかと思われる。1話目がなかなか悪くなかったのもあり土曜に最新話が配信ということで飽きるまで見てみようと思う。


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子供はあなたの所有物じゃない
「母のリモコン 妈妈的遥控器」

おすすめ度:★★★★★★☆☆☆☆(6点)

母のリモコン 我是妈妈的遥控器
(C)P公視 MMXVIII

「母のリモコン」 あらすじ

離婚後、保険の営業をしながらシングルマザーとして息子ペイウェイを育ててきたシュリ。シュリはある日ペイウェイの部屋を掃除していると成績表を偽造するためのハンコのセットを見つけ、ペイウェイが成績表を偽造していたことを知る。片親の苦労から息子には良い大学に行ってもらい、成功してもらいたいという気持ちが強いシュリは酷く絶望し途方に暮れ、町をさまよい歩くとバス停にある不思議な広告動画が流れていることに気づく。そしてシュリはペイウェイの生活を完全にコントロールするす術を手に入れるのだった。

「子供はあなたの所有物じゃない」はおそらく子供に対して過保護だったり、身勝手だったりする親をテーマにしたオムニバスシリーズなのだろう。第一話「母のリモコン」はここ数年流行りの”あの設定”を使った物語。正直僕はまたかよ、とは思ったもののあえて同じ設定を使ってくるだけにそれなりに見どころとアイディアは新しいものになっている。そろそろ見飽きた”あの設定”ではあるものの、アプローチも使い方も既存の似た設定の物語とはまた違ったものになっており、ある意味悔しいがむしろ面白かった。演出も比較的エモい感じがよかったが、強いていうならば惜しい。視聴者としてはとても気になる場面がサラっとスルーされていて、その部分をもう少し説得力のある見せ方をしてくれたらラストがもっとよくなったんじゃないかなぁと勝手に思っている。比べるのもおかしいかもしれないが「ブラックミラー」のシーズン1エピソード1よりは確実に面白かったと言えることもあり、ここから先のエピソードが楽しみである。

 



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子供はあなたの所有物じゃない
「ネコの子 猫的孩子

おすすめ度:★★★★★★☆☆☆☆(6点)

子供はあなたの所有物じゃない-ネコの子

「ネコの子」 あらすじ

祖父の誕生日会で親戚が集まり、それぞれの子供が有名な大学や学校に入ったと自慢し、親戚たちから称賛を受けるなかでグオヤンの成績だけが芳しくなかった。ある日グオヤンは学校で成績トップの女子チーウェイがゴミ捨て場で同級生に暴力をふるっているのを見てしまう。翌日チーウェイはグオヤンのところに現れ、「どうやって私のパラレルワールドにはいれた?」と聞く。彼女はゴミ捨て場は彼女のパラレルワールドで、そこで成績最下位の奴をやっつければ現実の世界で自分が一位になれるという。そしてグオヤンにテストで満点を取りたければ自分なりのパラレルワールドの法則を見つけろというのだった。

やはり基本的なテーマは学歴社会の色の強い台湾で子供を有名な大学に行かせたがる親、またそのプレッシャーの中で生きる子供を描く物語のようだ。最初は台湾版ブラックミラーかな、とも思ったけれど比べるとエンターテイメント性はさほど高くなく、どちらかというとメッセージ性が強かったり、文学色が強い印象で、超学歴社会の台湾を風刺するような内容になっている。2話目である「ネコの子」では「母のリモコン」のようなSF色もなく、親族の中での立場であったり家族の名誉のために子供に勉強を強いらざるを得ない母とそのプレッシャーの中で歪んでいく息子を描く。異常なまでに成績にこだわること自体がもはやサイコサスペンスの域ではあるものの、超学歴社会と言われている台湾では意外と”あるある”的物語なのかもしれない。

高校受験で人生が決まる、超学歴社会・台湾の知られざる受験事情

 



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子供はあなたの所有物じゃない
「モリー最期の一日 茉莉的最後一天

おすすめ度:★★★★★☆☆☆☆☆(5点)

子供はあなたの所有物じゃない モリー最期の一日

「モリー最期の一日」 あらすじ

成績優秀だが気弱なモリーがある日自分の部屋から飛び降り自殺をして死んでしまう。どうしてモリーが自ら死を選んでしまったのかがわからない母は知人の開発中の技術について思い出す。それは日常生活を観測し、どんな行動をしているか情報を分析することでその時の気持ちや考えを分析することができるという技術だった。安全のためにモリーが子供の頃から部屋に設置していたカメラの動画や、モリーの脳みそを直接スキャンすることによってモリーの記憶を抽出し、母は彼女の死の理由を探るのだった。

今回は死んだ人間の記憶を抽出する技術で自殺した人間の気持ちを知るというSFは出てくるものの、そんな技術がなくてもそもそもの問題は明らかであったため冗長的に感じた回だった。学歴社会台湾での成功を子供に強く望む母親。そんな母が子供を失うというシチュエーションを通して彼女たちが子供の成功に固執する姿勢がどれくらいぶっとんでるのかはよく伝わってくる回ではあったものの、タネのバレた大げさな手品をずっと見せられている感じだった。ただラストシーンの母親はかなり名演だったので最後まで見た甲斐はあったかなとは思う。それでも1話目、2話目から比べると若干弱い回だったと思う。

 


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子供はあなたの所有物じゃない
エンディングテーマ 「Don’t cry Don’t cry」

魏如萱 waa wei [ Don't cry Don't cry ] Official Lyric Video(你的孩子不是你的孩子 主題曲)

魏如萱 waa wei [ Don’t cry Don’t cry ]

エンディングはやさしく切ないギターイントロからのウィスパーボイスがたまらない曲。歌詞はさっぱりわからないけれどすっかり気に入ってしまった。

アーティスト名は魏如萱(ウェイ・ルーシュェン)と読むらしいが、動画には魏如萱 waa wei (ウァーウェイ)って書いてあるどっちが正しいのかは謎。台湾の歌手だそうだ。

 


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子供はあなたの所有物じゃない
「クジャク 孔雀

おすすめ度:★★★★★★★☆☆☆(7点)

「クジャク 孔雀」 あらすじ

超エリート私立高校に進んだ中流階級の女子・巧藝。母・美琪は一生懸命働いて巧藝がそのまま良い大学へ進み卒業することを望んでいたが、巧藝は友達との金銭感覚のギャップに苦労していた。そんなある日、巧藝は校庭の片隅に人間の言葉を話すクジャクを見つける。そしてそのクジャクは巧藝にある取引を持ち掛けるのだった。

今回の主人公・巧藝の家庭はここまでのエピソードのようにストレスの多そうな家庭環境ではなく、母親は学歴にこだわっているものの父親はむしろ無頓着という、これまでとは少し違うパターン。父は中卒でうだつは上がらないが学歴よりも家族のことを大事に思うような男で、母親だけ少しとびぬけて学歴にこだわっているものの、家族の仲は良い。
どのエピソードでも子供の学歴に強いこだわりがある母親が出てくるが、彼女たちは総じてヒステリック、また自分を犠牲にして子供に尽くしていると思っている(実際にしている)という共通点はあるものの、それぞれにどうしてそこまで強く願うのかその理由はそれぞれ違うようだ。台湾が学歴社会だと言われても、なかなかそのリアルな部分は知る由もないが、オムニバスという形で毎回違う家庭を見ていくとその社会の中で生きるということはどういうことなのか、様々な側面が垣間見える。今回の「クジャク」は「世にも奇妙な物語」的なストーリーなので内容には触れないが、ここまで4話の中ではエンターテイメント性が高く面白かったと思う。

 

 

子供はあなたの所有物じゃない
「ADHDは必須

おすすめ度:★★★★★☆☆☆☆☆(5点)

子供はあなたの所有物じゃない-ADHDは必須

「ADHDは必須」 あらすじ

母親は胎芽を政府から支給され、子供を宿す時代。この社会では優秀な子供を育てた母親は豪邸に住むことが許されるが、子供が18歳の資格試験で規定の得点を取れないと豪邸を出て貧しい長屋に住ことを強制されてしまう。過去に「奇跡のルオジェ」と呼ばれる優秀な子供を育てた経歴をもつヤン・ホワンが2人目に持った子供ルオアは出来が悪かった。ヤンは豪邸から出ていくことを避けるため、ルオアに自分がADHD(注意欠如・多動症)であるフリをするように命じるのだった。

政府による管理社会と学歴主義が合わさった行き過ぎた未来を描いた作品。行き過ぎた思想の先にある人間らしさを失った常識の中で生きる親子、またその常識に抗う人々を描く。もし台湾がここまでの4つのエピソードで描かれた学歴社会のまま成熟し倫理観すらもねじ曲がっていってしまったらこんな世界になってしまう可能性だってある、というSFを通した社会風刺といった内容になっている。世界観としてとても面白く、最後の最後まで期待感があるものの、演出を見る限りここまでのエピソードの中でもメッセージ性が強い内容になっているようで、反面ストーリーは弱い。台湾のリアルの中で生きている人には響くかもしれないけれど、外から眺めている僕らに向けて作られたものではないのだろうとは思う。