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連日上位のNetflixドラマ「愛の不時着」レビュー

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連日ランキング上位の韓国ドラマ「愛の不時着」

原作・制作:イ・ジョンヒョ、パク・ジウン
出演:ヒョンビン、ソン・イェジン、ソ・ジヘ、キム・ジョンヒョン、オ・マンソク、キム・ヨンミン、キム・ジョンナン、キム・ソニョン、ファン・ウスレ

『愛の不時着』予告編 – Netflix

「愛の不時着」 あらすじ

自社で開発したスーツを使ったパラグライダー中に思わぬ事故に巻き込まれ、北朝鮮に不時着してしまった韓国の財閥令嬢ユン・セリ。そこで出会った堅物の将校リ・ジョンヒョクの家で、身分を隠して暮らしながら、韓国へ帰る方法を探るが…。

「愛の不時着」 登場人物/キャスト

ユン・セリ(ソン・イェジン)

財閥令嬢にして女性実業家。セリズチョイス代表。

リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)

北朝鮮の将校。親は北朝鮮でも指折りの権力者。

ク・スンジュン(キム・ジョンヒョン)


ユン・セリの兄から金を騙し取り逃亡中。

ソ・ダン(ソ・ジヘ)


親が決めたリ・ジョンヒョクの婚約者。

「愛の不時着」 ネタバレなし感想

北朝鮮に不時着してしまったユン・セリが偶然出会ったリ・ジョンヒョク率いる隊の力を借りてなんとか韓国に出国しようと奮闘する…。

ハイハイ、それでリさんとユンさんが恋に落ちるのね、と思うも一番短いエピソードで1時間10分、これが全16話で合計約20時間と思うとなかなか手が出なかった。ラブコメで20時間て…と思いながら再生してみてもやっぱり展開は遅い。正直2度ほど断念したが、Netflixの中のランキングで常に上位にいることに気づきもう少し頑張ってみると、結果僕の場合3話目中盤くらいで急に面白く感じるようになり、もうそこからはガッチりハマって目が疲れて仕方がない日々を送ることになった。

もしも日本語吹き替えがあったら流し見でも見ていればそのうちハマると思うけれど残念ながら日本語吹き替えはない。結果字幕を追い続けなければならないので、興味が湧くまでの最初の1、2話はなかなか大変だったが、ハマってしまえばもう止まらないはずだ。

約20時間と言ってもラブコメ一辺倒ではなく、韓国の財閥令嬢、北朝鮮のエリート家出の軍人との許されざる恋をメインに北朝鮮と韓国の文化ギャップや、ユン家の権力争いや北朝鮮内の権力争い、村の中のいざこざ、コミカルな人間関係など様々なドラマがありエンターテイメント精神にあふれた作品になっている。特に北朝鮮の文化についてはみているこっちが不安になるほどのイジりっぷりで、どこまで本当なのかはわからないものの、面白おかしく描かれている(将軍様の目に触れたら大変なことになりはしないだろうか?)。

ラブコメ部分で言えば、気の強さ故に存在自体がツンデレの韓国人女性というキャラクター、許嫁の存在、嘘をつかなくてはいけない状況などラブコメ漫画のような設定と、日本の90年代ドラマっぽいノリを好むか好まないかで賛否は分かれるとは思う。結果としては「愛の不時着」は30代より上の世代の日本人にはどこか懐かしいような恋愛模様を何度となく見せつけてくるわけど、手を変え品を変え回が進んでいくにつれて段々とラブコメ度合いが増していくのが意外にも良い。今日本人が同じことをやってしまうと説得力がないかもしれないけれど、韓国の人たちだと思うと「文化の違いなのかなぁ」とか思っているうちにすっと受け入れることができてしまう。なんだかんだツンデレは王道なのだ。

ベタベタな茶番がかわいいなぁ、と思って見ていられるのもソン・イェジン演じる財閥令嬢ユン・セリのキャラクターと芝居の良さあってこそだと思う。財閥令嬢にして冷酷な実業家という女性が北朝鮮の田舎にぶち込まれるというシチュエーションコメディな部分で笑いを取りながら、北朝鮮での生活でユン・セリが独特の感覚で空気を読みながら地域になじんでいくのが面白い。ソン・イェジンの芝居はとてもわかりやすく誇張されていて彼女の表情を見ているだけで字幕を見なくてもセリフの想像がつくほどだ。もちろん、ヒロインとしてツンからデレへゆっくりと変化していく様もうまい。

あと、韓国ラブコメといえばお約束の泣きシーンもてんこ盛りである。わかっていても泣かされるのは僕が涙もろいだけなのか韓国エンタメの泣かせスキルがすごいのかはよくわからないが、隙さえあれば泣きの展開に持っていくのはもはやお家芸と呼べるレベル。個人的には2020上半期で面白かったドラマの上位だと思う。一話一話長いので無理やり見てもしんどいとは思うけれど、興味があれば3話目まで頑張ってみれば僕のようにハマれるかもしれない。