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【洒落た笑い】マスターオブゼロ

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(C)2015 Universal Television LLC.

NY在住インド系アメリカ人のシュールな日常

「マスターオブゼロ」原題:Master of None ネットフリックスオリジナルドラマ
製作:アジズ・アンサリ、アラン・ヤン
監督:エリック・ウェアハイム、アジズ・アンサリ 他
製作年:2015

 

 

ざっくりあらすじ

NYでマイノリティな存在である、インド系アメリカ人の主人公のデフ。公園を歩いていた時偶然CMの仕事をしないか?スカウトされ、以来なんとなく俳優業をやっている。そんなゆるい感じのデフとその友達たちの日常を描く物語。

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シーズン1-1 プランB

第1話の面白さ:★★★★★☆☆☆☆☆(5点)

新世代のウディ・アレンと評されるアジズ・アンサリが…とよくネットで見た気がするのでなんとなーく気になっていた。そもそも特にウディ・アレンが好きってわけでもないけれど、”新世代”のウディ・アレンなのだから古いウディ・アレンにピンと来なかった僕でも楽しめるかもしれないと思いチャレンジしてみた。正直大して期待していなかったが、30分番組なのがまず個人的に好感が持てた。ていうか、1時間のドラマって長くないすか?尺的には30分ずつ次が見たくなるように作ってくれたほうが好み。第一話は、可もなく不可もなくといったところ。「この物語はインド系アメリカ人の日常を淡々と描く物です。 過度な期待はしないでください」とテロップを出したほうがいいかもしれない。

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シーズン1-2 ペアレンツ

第2話の面白さ:★★★★★☆☆☆☆☆(5点)

一話目のオチのなさ、というかシュールなオチがそこそこ心に残っていたので夕飯を食いながら見た。インドからの移民のデフの父親と台湾からの移民のブライアンの父親が、ゆるい感じで生きている息子たちを見て自分たちの過去をいろいろ思う。アメリカに移住前の親が生きた世代ってこんなのだったのかなぁ、と興味深い回ではあった。人種別の家庭あるあるネタがクスっときた。多分、マスターオブゼロって爆笑っていうか、クスっとくる感じなんだろうね。ていうか、なんで「マスターオブナン」をなんでわざわざ「マスターオブゼロ」なんて邦題にする必要があるんだろうね。その辺は謎だね。

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シーズン1-3 ホットチケット

第3話の面白さ:★★★★★★★★☆☆(8点)

序盤の会話でまず笑った。気の抜けた会話のやりとりが一体どこへ向かっているのか全くわからないままふわふわと着地した感じがツボだった。と思ってたら今回は結構笑いで攻めてくる。なかなか笑えた。ノリに慣れてきたんだろうか。でも万人受けする笑いじゃないと思う。今回は素直に面白かった。またここまで3話とも共通しているのが、ラストの切れ味の良さ。どれも見終わった瞬間の余韻がそれぞれ種類は違えとなんか素敵。これは4話目に期待。

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シーズン1-4 インド人オンTV

第4話の面白さ:★★★★☆☆☆☆☆☆(4点)

前回期待させられた分、なんか退屈だった。インド人に対する偏見の話。たとえば日本にはまだ侍や忍者がいるなんて思うアメリカ人が未だにいるみたいなもので、アメリカ社会のインド人に対する妙な思い込みに対して主人公たちが違和感を覚えるといった話で、まぁ言いたいことはわかるけど、特に共感はしないし、そんな笑えなかった。

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シーズン1-5 ジ・アザー・マン

第5話の面白さ:★★★★★☆☆☆☆☆(5点)

通常回より少しだけスリル?がある回だった。テーマは浮気について。それもあって会話に下ネタが多い。デフとデニースの会話には安定感があって楽しいけれどまぁ、それだけかな。それだけなのに退屈ではない。それになぜだか次が見たくなるのが不思議。あんまり意味のない会話と発想がいい線をついてるんだろうね。

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シーズン1-6 ナッシュビル

第6話の面白さ:★★★★★★☆☆☆☆(6点)

初デートで旅行をしてみるという試みをする回。デフと女の子がただただいちゃついている話。冗談ばっかり言い合う二人の会話がなかなかおしゃれでよい。一ついい場面があったので前回よりは★ひとつプラス。相変わらず妙な中毒性があって次が見たくなる。こうなってくるとどうやら面白いらしいと思わざるを得ない。でもわかりやすい面白さじゃないので一話ずつ点数をつけるとなかなか★の数を多くつけられそうもないけれど、個人的には冒頭の会話の中のエミネム「loose yourself」の歌詞の解釈の話も面白かった。

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ここまでまとめ

わかりやすかったり、目立った面白さがあまりないのでなかなかおすすめしにくいけど、「マスターオブゼロ」は面白いと思う。一話ずつ点数をつけると低めになってしまうけど、ここまで全体で評価すると★6くらいな印象。すごく笑ったり、すごく感動したりはしないのに、次の話が見たくなる日常系ドラマです。

 

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7話 紳士と淑女

第7話の面白さ:★★★★★★★☆☆☆(7点)

ここでは女性差別の話が出てくるのだけど、こういう話を彼氏彼女でするのってすごく良いことだと思う。日本に至っては女性が差別を受けてるとさえ多分男は思っていない。もし女性にも特に憤りがないのなら良いのだけど、もし僕が女性だったら女性だからという理由で軽視されたら頭にくると思う。それはそうとレイチェルのキャラはとてもかわいい。

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8話 オールドピープル

第8話の面白さ:★★★★★★☆☆☆☆(6点)

周りの老人にフォーカスを当てた回。ビール飲みながらじーさんの話を聞いていこうぜ、というアーノルドとデフのノリが良い。毒舌の老人って最近はあんまり日本にはいないのか、メディアの過剰な反応にあきれて声を潜めるようになったのか、最近ではテレビはもちろん、まわりでも見ないけどきっとどこかにいるんだよね。年を取ってからの僻みのない毒舌はなんかカッコよく聞こえませんか?

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9話 モーニングス

第9話の面白さ:★★★★★★★★★☆(9点)

いつもどおり、というよりいつも以上に淡々と日常を描写していく。些細ないざこざだったり、すれ違いだったりと至って普通の出来事ばかりだけど切り取り方がうまいんだと思う。デフの最後のおとぎ話風過去回想はほろりと来た。笑いは少なかったけど一番好きな回かもしれない。

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10話 フィナーレ

第10話の面白さ:★★★★★★☆☆☆☆(6点)

「マスターオブゼロ」は例えばキミーシュミットとかと比べると笑いは上品だ。無理なところがない。キミーがもしも系のコントならマスターオブゼロは「あるある」ネタをとても上品に見せてくれるといった内容だったな。この話でシーズン1は最終回。10話は30代の男女が直面する深めのテーマが描かれる。ラストシーンの展開から5月12日のシーズン2がどうはじまるのか、結構気になる終わり方だった。

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まとめ

飛びぬけて心に刺さったり、めちゃめちゃ大笑いすることはなかったけど、とにかく一度気になってしまうと中毒性がすごい。ゆるーい感じの会話の中に挟まれる笑いが無理がなく、ギャグがシャレて聞こえた。また見ててもメッセージ性があるのかないのかはっきりとは表現されないけれど、日常の物語の中でも人間生活の普遍的な部分が描かれるという、コメディの体を取った至極真面目な話だったんじゃないか、と僕は思ったりもする。個人的にはかなり好きな部類だけどおすすめ度とするなら…6かな…難しい。個人的好みでいうなら★8以上と言ってもいいのだけど、日本人にはわかりにくいアメリカ文化がテーマになっている話が多いので、このドラマを日本人で楽しめる人は限られるんじゃないかと思う。下手にキャッチーな作りにせずにこのままの路線でシーズン2をやってくれたらいいなと思うけど…。同じ方向性だと上記のような理由で日本ではウケないとは思う。とは言え「マスターオブゼロ」は何も起こらない日常の中に視聴者自身がドラマを見つけるような、そんなドラマでした。