【タランティーノ】デスプルーフ in グラインドハウス
人が映画に求める感情だけを抽出したような映画
「デスプルーフ in グラインドハウス」 2007年 アメリカ 1時間53分
監督・脚本:クエンティン・タランティーノ
出演:カート・ラッセル、ヴァネッサ・フェルリト、ゾーイ・ベル
あなたは色々な意味で驚かされる
なんなんだ、この映画は。タランティーノ映画によくあるB級映画テイストな演出を狙っているのはよくわかる、だが、前半は一体なんなのか。
前半は我慢してください
必要なのは前半の我慢。元々僕がこの映画に興味を持ったのも「会話の90%が無意味」とレビューを書かれながらも映画自体の評価は高いという謎のレビューを多くネットで見たから。
なんだかんだ過度な期待を持って見てしまったのもあり、前半は正直苦痛でしかなかった。本当に意味のある会話がない・・・。そして中盤に差し掛かるとえぇぇぇ??となり…もうそこまで我慢すれば勝ちです。あとは楽しめるはず。
実験的な作品?
もしかするとこのデスプルーフはラストで観客が味わうであろうある種の感動を得るために必要な事柄だけを純粋に並べた作品なのかもしれない。で、必要なモノ以外はタランティーノの個人的な趣味で埋めつくした、というコンセプトなら納得がいく。あ、ただの仮説です。前半で見るのをやめてしまうとただのクソ映画、だが最後まで見るとタランティーのは天才だ、と思わされてしまう異色作。
映画に求めるものは必ず満たされるはず
とにかく頑張って最後まで見てほしい。前半はつまらない。はっきり言ってつまらない。何度も言うが前半は本当につまらない。でも是非頑張ってみてほしい
でももしそんな前半の長いフリを見なかったとしたらラストがあんなにも映えるだろうか。恐らくだが、答えはNOだ。前半のつまらなさも最後に大きく影響してくる、と僕は思っている。そしてこの映画が見せてくれるラストは間違いなく僕らが映画に求めるものうちの一つなのだ。