名作小説が名作ドラマに「アンという名の少女」
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約100年前に出版された有名な物語に現代的改変を加えたドラマ
「アンという名の少女」 2017年 ネットフリックスオリジナルドラマ
原作・制作:モイラ・ウォリー=ベケット
出演:エイミーベス・マクナルティ、ジェラルディン・ジェームズ、R・H・トムソン
コリイーン・コスロ、ダリラ・ベラ、ルーカス・ジェイド・ズマン、エイメリック・ジェット・モンタズ
「アンという名の少女」 あらすじ
農業を営むマシュー・カスパートとマリラ・カスパート兄妹は孤児院から男の子を引き取るつもりが、やってきたのは11歳の赤毛の女の子、アン・シャーリーだった。駅まで迎えにいったマシューは養子になれるということにテンションが上がりまくっているアンに向かって手違いだとは言えず、アンを一旦家まで連れて帰ることに。その道すがら、想像力豊かなアンはひたすらしゃべり続け、それを見ているうちにマシューはアンを引き取りたいと思うようになる。カスバート兄妹は高齢のため農作業の人手として男の子を養子に迎えるつもりだったためマリラはアンを養子にすることを当初反対するが、一緒に過ごすうちにアンを気に入りはじめる。
(C)2017 NORTHWOOD ANNE INC.
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アンってこんな子だっけ?
世界名作劇場の赤毛のアンはたしか再放送で見たような気はするけれどさっぱり内容は覚えていない。つまんなかったら途中でやめればいいやと再生したわけだけど、第一話はアンのキャラクターがヤバすぎてもう目が離せない。ウザいくらいしゃべり、賢いけれどあんまり空気の読めない(読まない?)アン。この空気の読めないっぷりが第一話ではかなり面白いタイミングでぶっこまれ、僕は結構笑った。実際笑っていい部分かどうかはわからないけれど(笑)
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妄想大好きのアンは今で言えばがっつり中二病
馬車での道すがらしゃべり続けるアンの話題の多くが彼女の妄想の話。 輝きの池だの、喜びの白い道だの 目に入るものにどんどん中二病な名前を付けたりと躁病かってくらいしゃべりすぎのアン。見ていて段々「うわー、なんかアンってウザイよ、ウザイレベルだよ」と思い始めるもちょいちょい挟むアンのフラッシュバックで彼女の孤児院での暗い思い出を見せられるとああ、もう本当にうれしいんだね、じゃあしょうがないよね、と思ってしまう。しかもこれ、手違いなんだよね…。このシーンのマシューの気持ちがすごくわかる。アンのテンションが高すぎて何にも言えねぇ…。
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「アンという名の少女」いちいちリアクションがデカいアン
マリラに女の子はいらんと言われ、自分は望まれていないことがわかるとアンは一気に失意のどん底へ。孤児院でのトラウマのせいかテンションの上下がやりすぎってくらいに激しい。アン役は1800人以上の中から抜擢された、14歳のカナダ人女優エイミーベス・マクナルティ。ビジュアル的にもまさに「赤毛のアン」な彼女だけど、第一話目はこの子の芝居だけで十分魅せる出来になっていると思う。彼女の演じる色々と型破りな性格のアンには驚かされるに違いない。
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「アンという名の少女」「ブレイキング・バッド」の脚本家
脚本は人気ドラマ『ブレイキング・バッド』の脚本家モイラ・ウォリー=ベケット。「ブレイキング・バッド」と毛色は全く違うけれど、アンやマシュー、マリラのキャラがとても丁寧に描かれているあたりに共通点を感じる。僕は原作を読んだことがないのでわからないけれど、結構原作から改変されているらしい。それもあってか100年も前の作品の中に現代と共通するテーマを見つけることができるあたりも魅力の一つだと思う。
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