【自閉症ってこういうこと】ユニークライフ

おすすめ度:★★★★★★★☆☆☆(7点)

ユニークライフ サム(C) 2017 Sony Pictures Television.

彼女を作ろうとがんばる自閉症の男の子とその家族のドラマ「ユニークライフ」

邦題「ユニークライフ」 洋題「Atypical」 2017年 ネットフリックスオリジナルシリーズ
原作・制作:ロビア・ラシード
出演:ジェニファー・ジェイソン・リー、キーア・ギルクリスト、マイケル・ラパポート
ブリジット・ランディ=ペイン、エイミー・オクダ、ジェナ・ボイド、グレアム・ロジャース、ニック・ドダニ

Netflix(ネットフリックス)で視聴する

 

 

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「ユニークライフ」あらすじ

自閉症スペクトラム障害を抱える18歳のサムはカウンセラーのジュリアにデートする女の子を探してみてはどうか、と勧められる。サムは自分には”彼女を作る”ことは出来なさそうだと話すが、「勇気を出して踏み出すの」というジュリアの言葉を鵜呑みにして、友人のザイードや妹、時には両親の協力を得ながら、至って真面目にデートできる女の子を捜し始めるサム。自閉症スペクトラムを抱える故、多くの普通のことが「困難」だったり、独自の「普通」を持っているサムにとって”彼女を作る”ということは新たな挑戦であり、また同時に彼を支える家族にとっても新たな挑戦であるのだった。

ダグとサム ユニークライフ(C) 2017 Sony Pictures Television.

 

 

 

「ユニークライフ」のメインテーマである自閉スペクトラム障害とは

自閉症スペクトラム(ASD)とは発達障害の1つで、先天的な脳機能障害である。いわゆる自閉症やアスペルガー症候群(AS)もこのカテゴリの中に含まれる。ASDは”Autism Spectrum Disorder (Disability)” の略で、日本語では自閉症スペクトラムと訳される。以前はは広汎性発達障害と呼ばれ、自閉症、スペルガー症候群 (AS)、特定不能の広汎性発達障害など細かなカテゴリー分けがあったそうだけど、現在ではそれらを全てまとめて自閉症スペクトラムと呼ぶらしい。サムが作中でカウンセリングを受ける形で自身の障害について解説するのでさほど予備知識は必要ないかもしれないが、知らない人は謎が多くなると思うので少し予備知識を書いておこうと思う。

刺激行動 ユニークライフ(C) 2017 Sony Pictures Television.

 

 

 

「ユニークライフ」主人公サムが持つ自閉スペクトラム障害の特徴

アスペルガー症候群とは、知的発達の遅れを伴わず、かつ、自閉症の特徴のうち言葉の発達の遅れを伴わないものである。なお、高機能自閉症やアスペルガー症候群は、広汎性発達障害に分類されるものである。

出典:http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/004/008/001.htm

言葉の発達の遅れはなさそうなのでサムは自閉症スペクトラムの中でもアスペルガー症候群だと思われる。…と断言してみたが、素人なので間違ってたらごめんなさい。今回調べてみてわかったのだけど、アスペルガー症候群という症状は自閉スペクトラムというカテゴリーの中に含まれるそうだ。その特徴は大きく三つある。

  1. コミニュケーションの障害
    会話の裏側や行間を読むのが苦手。明確な言葉がないと言葉をそのままの意味で鵜呑みにしてしまう傾向があり、人の言葉を勘違いしやすい。また逆には遠まわしな表現をすることが難しく、よくも悪くも発言がストレートになりやすい。
  2. 対人関係の障害
    場の空気を読むことが難しく、相手の気持ちを理解したり寄り添ったりするような言動が苦手で対人関係をうまく構築するとこが難しい。自分の言動がほかの人にどう影響するか想像するのが苦手で、何も考えずに思ったまま発言してしまうため相手を傷つけてしまうことがある。また場にそぐわない発言や回答をしてしまうため、自己中心な人物に思われてしまう。
  3. 限定された物事へのこだわり、興味
    一旦興味を持つと過剰と言われるほど熱中する。法則性や規則性のあるものを好み、異常なほどこだわりを見せることがある。またその法則や規則が崩れることを極端に嫌う傾向がある。サムで言えば、相手の興味の有無を気にせずにやたらと南極大陸やペンギンの話をしたり、ルールが好きだったり、といった部分が当たると思われる。

それ以外にも新しいことになれるのが苦手だとか、ソフトに触られることが苦手だったり色々苦手なことが多いサム。上記の特徴の中でも「正直に思ったまま口にする」という部分が結構面白く切り取られていて、笑える場面も多い。もしかしたら障害という部分を笑うのが不謹慎だと言う人もいるかもしれないけれど、僕は差別や偏見は笑いにできて初めて無くなると思っているので”自閉症ギャグ”はむしろ笑って良いシーンだと思っています(友達の影響もあるけど)。というより、そもそも”自閉症ギャグ”は「ユニークライフ」のコンセプトの一つだと思う。

 

 

「ユニークライフ」の特徴1 自閉症ギャグが面白い

自閉症の特徴の一つの”場にそぐわない発言や回答”というのは障害と言ってしまえば障害かもしれないが、コントだったらまさに笑いどころである。そんな自閉症の特徴を活かした(?)ギャグを積極的に取り入れているのは障害を障害としてだけ捉えるのではなく、”笑えるじゃん”って普通に思うことも大事じゃね?みたいなメッセージなんじゃないだろうか。

ヤリマンと叫ぶサム ユニークライフ(C) 2017 Sony Pictures Television.

 

 

「ユニークライフ」の特徴2 障害を抱えるサムを支えるのが当たり前になっている家族を描く

彼女を作りたいと言い出したサムについて、母親のエルザは日常生活すら大変なのにガールフレンドなんてまだ早いと反対するが、父親のダグは子離れすべきだと言う。月の予定表がポストイットでびっしり埋まるほど献身的にサムの世話をしているエルザ、サムとの接し方がわからずにいる父親のダグ。常にサムを中心に動く両親に憎まれ口は叩いても、ちゃんと協力するケーシー。結構な頻度で問題を起こしてしまうサムをなんとか支えてきた家族が抱える葛藤が、だんだんとほころび始める。回を重ねるごとに我慢してきたこと、気づけば我慢していることすらわからなくなっていること、家族のこれまでの様々な苦労が見えてくる。

ダグとエルザ ユニークライフ(C) 2017 Sony Pictures Television.

 

 

「ユニークライフ」の特徴3 ボーイッシュなケーシーがとても素敵

ぶっきらぼうでボーイッシュ、でもとても優しい妹ケーシーをブリジット・ランディ=ペインが演じる。ケーシーはサムくらいストレートな物言いで、いじめに怒る正義感の強いを性格。センス8の「ノミ・マークス」役ジェイミー・クレイトンによく似ている美人。小さなころからサムの面倒を見ていることもあって、サムの世話をしてあげることが当たり前で、何よりも先にサムのことを心配してしまうおかん属性がとても健気。さらに、サムとのやり取りはジャイアン気味というツンデレっぷり。文句なしでかわいいキャラクターです。陸上が得意。

ケイシー ユニークライフ(C) 2017 Sony Pictures Television.

 

 

「Dude, nobody is normal」

「僕も普通ならよかったのに」と嘆くサムにエヴァンがサラっという一言「普通のやつなんていないさ」。この一言だけでエヴァン(左)がいいやつなんだろうなぁ、とわかる。軽い慰めみたいな雰囲気でサラッとエエこというやんけ、エヴァン。

ユニークライフ エヴァンがサムを慰める(C) 2017 Sony Pictures Television.

 

 

 

「ユニークライフ」 感想まとめ シーズン2など

サムを中心に家族が右往左往し、その結果家族の中に様々な葛藤が生まれていく。図式としては障害を持つ子供がいる少し特殊な家庭のファミリードラマだけれど、家族間に起こる感情の問題はどこの家庭でも起こりうるような事柄だったりするため、自閉症にまつわる部分ばかりではなく、普通のファミリードラマとしても十分楽しめるようになっていると思う。サムが最終回直前に抱えた問題はシーズン1のラストには一旦解決したように見えるけれど、それ以外の火種はちゃんと用意されているので、製作側としてはシーズン2もやる気満々のようだ。。もちろんまだ配信から数日なので公式発表どころか噂もないが、予算もかからなさそうだし、シーズン2があった「フレークド」より面白いんだからきっとシーズン2はあってもおかしくないと思うけど…。ネットフリックスと言えど、面白いより予算/ビューアー数がやっぱり大事みたいなので続報を待つとしよう。

9月27日追記:

やはりシーズン2があるようです。正確な時期のアナウンスはまだないようですが、シーズン2では8話構成だったシーズン1から2話増えて全10話になるらしい。続報が入り次第お伝えします。

ダグ、ザイード、サム ユニークライフ(C) 2017 Sony Pictures Television.