【学園ドラマ＋謎と陰謀】グリーンハウス・アカデミー
秀才たちが集まるリーダー育成学校「グリーンハウスアカデミー」とその学校を取り巻く陰謀をめぐるドラマ
「グリーンハウス・アカデミー」 2017年 ネットフリックスオリジナル作品
原作・制作：ジオラ・チャマイザー
出演：アリエル・モートマン、フィン・ロバーツ、クリス・オニール、ダラス・ハート、シンシア・カルモナ
グレイス・ヴァン・ディーン、ベンジャミン・パパツ、ジェシカ・アムリー、ＢＪ・ミッチェル、
アヴィヴ・ブシュラー、ナディーン・エリス、Yiflach Mizrahi、パーカー・スティーヴンソン、イーシャイ・ゴーラン、セリーナ・ジルズ
レイナ・ハーデスデイ
スポンサードリンク
「グリーンハウス・アカデミー」 あらすじ
ヘイリー、アレックス姉弟の母ライアンは宇宙飛行士だった。ライアンは初の女性宇宙飛行士として月へ向かうはずだったが、そのスペースシャトルの発射で事故が起こり、彼女は帰らぬ人となってしまう。その8か月後、ＦＢＩ捜査官だった父カーターは失意で酒浸りになり、弟アレックスは母の母校「グリーンハウス・アカデミー」を目指していた。「グリーンハウス・アカデミー」はリーダー育成を目的とした一風変わった学校で、ヘイリーの友人曰く「洗脳工場」。アレックスの試験当日、父はアレックスをグリーンハウスアカデミーまで車で送っていくはずだったが、酒に酔っており前後不覚の状態だったため、仕方なくヘイリーがアレックスを送っていくことに。試験会場ではまた一風変わった試験が行われており、それでもアレックスは試験をパスすることができた。そして試験を受けるつもりも「グリーンハウスアカデミー」に入るつもりも全くなかったヘイリーがひょんなことから試験を受けることになり、意地の悪そうなクラスメイトたちのいる中に入っていくアレックスが心配だった彼女もまた「グリーンハウス・アカデミー」に入学することになる。一方で、生徒たちには見えない「グリーンハウス・アカデミー」の周辺ではある陰謀が渦巻いていた。
「グリーンハウス・アカデミー」はキッズ向けドラマ
結構キツ目の性描写が当然のように登場する多くのネットフリックス作品とは違い、ジャンルにもあるようにキッズ向けのドラマになっているため性的表現と呼ばれるようなものはせいぜいキスシーンくらいしか出てこない。リーダー育成を目的にした「グリーンハウス・アカデミー」に集まった秀才たちがスポーツの得意な生徒の集まる「イーグルス」と頭脳派（オタク？）の「レイブンズ」の二つのクラブに分かれ、対抗しながら学園生活を送っていくライトなドラマの裏で「グリーンハウス・アカデミー」にかかわる大人たちは何らかの陰謀を企てている。キッズ向けということもあるが、毒の強いネットフリックスオリジナルの中では陰謀すらも比較的軽めな印象。とはいえ陰謀に関しては演出が軽いだけであるが（笑）、それはそれで恐ろしくも感じられ個人的には嫌いではない。個人的に学園ドラマほのぼのとした雰囲気、陰謀は一歩間違えればコントになってしまいそうな演出…、そしてシーズン2がどうなっていくかが気になるところ。この演出のままで続けて、急転直下にシリアスな展開になってくれたら個人的にはとても好きな展開だけれど…。
グリーンハウスアカデミーから徒歩5分。驚くほどチャチな秘密基地が陰謀の拠点
ネットフリックスには潤沢な製作費があったのではなかったのか！と思わず目を疑いたくなるほどのビジュアル的にチャチな秘密の拠点がエピソード6あたりで登場する。しかも「グリーンハウス・アカデミー」から徒歩およそ五分。なにやら誰かの陰謀が端々にちりばめていきつつも、基本的には学園ドラマがメインストーリーとして進んでいく「グリーンハウス・アカデミー」でだけれど、この陰謀が一体どういうものなのか、ということも見どころの一つなはず。でもこの秘密の拠点のビジュアルを見たところ不安が募った。ショッカーの秘密基地かよ！「ウェットホットアメリカンサマーキャンプ」かよ！と思うほどのエピソード6の突然のＢ級感には戸惑うが（また陰謀にか関わっている登場人物の一人がとてもＢ級っぽい）、秘密基地の見た目のチャチさ以外は軌道修正されていくので、結論から言えばシーズン1終了時にはさほど心配するほどのことでもなかったように思える。
「グリーンハウス・アカデミー」シーズン1はプロローグに過ぎない
学園生活のすぐ横でひっそりと展開され、明るみになっていく陰謀の内容がシーズン1の最終回の頃にはわかってくるけれど、彼らの動機の部分はシーズン1では全く見えない。ネットフリックスオリジナルにしては珍しく最終回に“To be continued”と表示されるなど、シーズン2への更新が決定しているかのようなシーンもあった。これは最終回付近でマックスがコスプレする「バックトゥザフューチャー」へのオマージュ（※）なのかもしれないけれど、本当にシーズン2があるかどうかは現時点では公式なアナウンスはないようだ。ただ、内容的にはシーズン1はプロローグようなものなので（その割にはさほど退屈しなかったけれど）シーズン2のほうがきっと面白いんじゃないだろうか、と予想している。
※「バックトゥザフューチャー」で主人公演じるマイケル・Ｊ・フォックスはの撮影後、試写会で作品を鑑賞した際、ラストに”To be continued"と表示されるまで続編の製作予定があることを知らなかったという逸話もある。
色んなバージョンの「グリーンハウス・アカデミー」がある？？
調べるとそもそも「グリーンハウスアカデミー」は2012年でイスラエルで製作されたテレビシリーズ「The green house」が元になっているドラマらしい。2013年にイギリスの子供向けＴＶチャンネルNickelodeonに買われイギリス版が製作される。そしてその後ネットフリックス製作として「Greenhouse Academy」として2017年にアメリカで製作された。権利関係の問題なのか、youtubeにアップされている予告編もイギリスバージョンとイスラエルバージョンしか現状ないようだ。Wikiを調べていて驚いたのはその話数。イスラエルでは3シーズン、175エピソードを2015年までに放映している。Netflix版のシーズン1は全12エピソード。1話が20分と少しなので見やすいが、150話もあると思うとちょっと引いた（笑）。逆に"To be continued"にも納得である。ただシーズン1として12エピソードで区切ったということは、ネットフリックス版は150エピソードを凝縮して製作予定なのではないだろうか。というかそうであってほしい。
イスラエル版トレイラー
UK版トレイラー
「グリーンハウスアカデミー」の一風変わった課題
リーダー育成のためという名目でグリーンハウスで与えられる課題には興味深いものが多い。解答はグリーンハウスアカデミーメンバーそれぞれの考え方や導き出したとして発表されるけれど、答え合わせはない。もちろん模範解答があるような問いばかりではないけど、そのあたりはアメリカ教育らしさというところだろうか。与えられる課題が登場人物たちのドラマともう少しリンクしたものだったらより面白くなったようにも思えるけれど、ドラマとの関係性をからめていく方向性はさほど無さそうなのは少々残念。
「グリーンハウス・アカデミー」ネタバレなし 感想
シーズン1のメインは秀才揃いではあるものの成長過程の少年少女が描かれるドラマ。はじめはいがみ合っていてもカラっと仲良くなったり、仲良くなったかと思うと裏切ったり、悪口を言ったりとあんまり芯のない少年少女たち。恋愛や人間関係に不器用だったり、そんな中でも彼らなりの戦略があったりして…若いころってこんなんだったかなー、と思いながらそれはそれで興味深い（ドラマ「ゴシップガール」の登場人物たちもこんなノリなんだろうか）がそれ故、ドラマとしては安っぽくも見える。また、そんな若者ドラマの裏側では大人たちの陰謀が渦巻いている（はずだ）。見ててそこそこ退屈しないので、”陰謀”の行方が今後のドラマの面白さに直結していくんじゃないかなと思う。全体的に明るい演出でライトに見れるのが良いところ。ウッズ姉弟の仲の良さも微笑ましい。
「グリーハウス・アカデミー」登場人物
登場人物が結構多いので参考に主要キャラを並べときます。
ヘイリー・ウッズ（アリエル・モートマン）
事故で亡くなった宇宙飛行士ライアン・ウッズの娘でアレックスの姉
アレックス・ウッズ（フィン・ロバーツ）
ヘイリーの弟。姉とは実は結構仲良し。
グリーンハウス・アカデミーの校長。ブルックの父。
ブルック・オズモンド（グレイス・ヴァン・ディーン）
ルイスの娘。ダニエルと付き合っている
イーグルスのキャプテン、ブルックと付き合っている。
レイブンズのキャプテン。入学テストでエレキギターをかき鳴らしていた男
イーグルス所属。ブルックの親友。
金のためではなく銀行を襲った経歴のあるレイブンズの新入生。司法取引でグリーンハウス・アカデミーの合格が無罪の条件だった。
レイブンス所属。
レイブンズの新入生。マザコン気味オタクキャラ。
ジュディ・ヘイワード（ナディーン・エリス）
ダニエルの母でルイスとも仲が良く、グリーンハウスアカデミーに出資もしている。
ジェイソン・オズモンド（Yiflach Mizrahi）
ルイスの息子でグリーンハウス・アカデミーの学部長。
ヘイリーとアレックスの父。妻で宇宙飛行士だったライアン・ウッズをスペースシャトルの事故で失って以来酒浸りの日々。元FBI捜査官。