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シーズン2待ちかな「SUBURRA」

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(C) 2017 CATTLEYA S.R.L-BARTLEBY FILM S.R.L

現代イタリアのマフィア事情「SUBURRA」

「SUBURRA」 2017年 イタリア 全10エピソード 1エピソード 40~60分
原作・制作:ダニエレ・チェザラーノ、バルバラ・ペトロニオ、エツィオ・アバッテ、ファブリッツオ・ベテッリ
出演:アレッサンドロ・ボルギ、ジャコモ・フェラーラ、エドゥアルド・ヴァルダルニーニ、フランチェスコ・アクアローリ、フィリッポ・ニグロ、クラウディア・ジェリーニ、
アダモ・ディオニジ、バルバラ・キキアレッリ、フェデリコ・トッチ、ゲラシモス・スキアダレシス、エリザベッタ・デ・パーロ、カルロッタ・アントネッリ、レナート・マルケッティ、パオラ・ソトジウ

Suburra | Official Trailer [HD] | Netflix

 

 


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「SUBURRA」 あらすじ

ローマ市長が辞職することをきっかけに、資金不足に陥っていたバチカンが所有するオスティアの土地を売却するという案件を20日でまとめなくてはならなくなったバチカンの会計監査であるサラ。売却先をサラの夫の会社を決めたいサラは、取引の透明性を確認したいというテオシドウを買収することで交渉を進めようとする。サラは愛人である若者のガブリエレにテオシドウのためのパーティを企画するよう頼む。ガブリエレは大量のコカインを求めて、アダミ家のアウレリアーノを頼る。だが、パーティの直前になってガブリエレはアウレリアーノと連絡が取れずコカインが入手できなかったため急遽アナクレティ家のスパディーノにコカインの調達を頼んだ。そしてパーティを手配を終えたガブリエレとスパディーノのところへ遅れてきたアウレリアーノが現れる。またその直後パーティでコカインと娼婦によってもてなされたテオシドウがコカインの過剰摂取により倒れてしまう。バチカンの司教であるテオシドウを薬物過剰摂取で病院につれていくわけにはいかないことをアウレリアーノとスパディーノが知ると3人は司教を脅迫して大金を奪おうという話になる。一方ローマ随一の悪党であるサムライと呼ばれる男もオスティアの土地を狙っていた。


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「SUBURRA」で描かれるイタリアの悪党たちの食物連鎖

「SUBURRA」のメインのストーリーはローマの有名な悪党と知られるサムライとバチカン会計監査サラがオスティアの土地をめぐって議会、教会問わず謀略と買収の限りを尽くし争っていくというもの。その中でアウレリアーノ達が司教を狙ったために二人の計画が狂っていく。またアウレリアーノのアダミ家、スパディーノのアナクレティ家はイガミ合う仲であり、それらファミリーを仕切っているのがサムライであったりもする。またアダミ家はオスティアが縄張りであり、オスティアの土地の一部を握っている。複雑に絡み合った組織や個人の野望、欲望が様々な結果を引き起こしながら市長辞職の期日が近づいてくる。


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「SUBURRA」 ”前日”

全てのエピソードで冒頭にそのエピソードのラスト前のシーンを流し、そのシーンの前日からストーリーを追っていくという手法がとられている。よくある手法ではあるものの、エピソード単位で毎回これをやっているのは初めて見た気がする。そこそこ長めにラスト前のシーンを流したうえでエピソードが始まっていくので、どうしてそんなラストに繋がっていくのかが興味を引く。正直毎回やるのはどうだろうか、と思ったがこの要素も「SUBURRA」の重要な仕掛けだったと思う。


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「SUBURRA」 出だしから衝撃的なシーン

何といっても「SABURRA」は冒頭のシーンが衝撃的である。何の説明もないまま映し出された男が向かった家では大量の娼婦とコカインでの乱交パーティが行われているという、スクリーンショットを載せるのも憚られるような文字通り酒池肉林といった生々しい映像が流れる。「こいつがマフィアのボスだったりするのか?」と思いながら見ていると、あろうことかこのコカインをキメて娼婦とセックスし続ける男がバチカンの司教テオドシウであることがわかってくる。バチカンと言えば、キリスト教の総本山、そこの司教ともなればかなりの偉い人だがさながらマフィアに見えるような演出は風刺の意味もあるのだろう。


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「SUBURRA」バチカンとは

ローマ内に位置するバチカンには、古来からローマ法王を元首とする独自の行政府として教皇庁が存在し、かつてかなりの権力を持っていたのだけど、近代になるとその権力も衰え、1870年のイタリア統一の際、イタリア王国によってすべての法王領土は奪われてしまう。そして1929年にムッソリーニが法王の権威をイタリア支配に利用しようとする目論見からバチカンを独立国家とするラテラノ条約を結び、以来独立国家として認められると同時に他国から干渉を受けない宗教国家となった。干渉を受けない裏で、例えば作中にもちらっと触れられる「バチカンによるマネーロンダリング」という事件も実際に起こっており、宗教国家でありながら、他国からの干渉をうけないために汚職問題が起こりやすい状況があったそうだ。


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SUBURRA ネタバレなし 感想

政治と宗教(バチカン)と悪党という(蓋をあければみんな悪党なのだけど)組織が密接にかかわって街が動いているという部分は面白かった。大筋楽しめたが最後数話で若干失速。冒頭にあったオスティアの土地売買問題に決着はつくものの、ストーリーとして若干下がったテンションがまま最終回を迎え、ドラマとしての内容には全く決着はつかない(視聴者としておそらく見たい部分はシーズン1では見れない)。次は何が起こるのか、登場人物たちの関係性そこからどう変化していくのか"悪い意味"で全くわからない。ほんの少しだけの前フリを描いていたものの、オスティア土地問題が決着してしまったせいで視聴者的には次のエピソードに対するヒントがほぼ無い状態で最終回を終えた印象。「え、ここで終わり?」と思うほどシーズン1として終わった感じがしない。物語が続くのならば2章目の導入部分で終わっているというなんとも中途半端な気分になった。2015年の同名映画の前編部分ということなので、シーズン2の製作が前提なのだろうけどちょっと区切るところ間違えている気がする。つまらなかったわけではないが、このラストの印象のまま例えば1年後にあるかもしれない次シーズンを待てるか、と言われれば難しいところ。


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