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ジェラルドのゲーム[Gerald’s game]

面白さ:★★★★★★★★☆☆(8点)

ジェラルドのゲーム-タイトル(C)2017 HANDCUFFS, LLC

ちょっとしたお遊びのつもりが大惨事「ジェラルドのゲーム」

「ジェラルドのゲーム」 [Gerald’s Game] ネットフリックスオリジナル映画 アメリカ 2017年 1時間43分
原作:スティーブン・キング
監督:マイク・フラナガン
出演:カーラ・グギーノ, ブルース・グリーンウッド, ヘンリー・トーマス, カレル・ストリッケン, キアラ・オーレリア
Netflix(ネットフリックス)で視聴する

 

 


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「ジェラルドのゲーム」 あらすじ

ジェラルドのゲーム-ジェラルドとジェシー(C)2017 HANDCUFFS, LLC

マンネリした夫婦の性生活に刺激を求めて人里離れた別荘にやってきたジェラルド(ブルース・グリーンウッド)とジェシー(カーラ・グギーノ)。そしてジェシーはジェラルドが始めたゲームをきっかけに精神的にも肉体的にも追い込まれていく。

 

「ジェラルドのゲーム」原作スティーブン・キング

もはや良作も駄作も多すぎて判断材料にすらならないほど映画化されているスティーブン・キング。「ショーシャンクの空に」「シャイニング」「グリーンマイル」「スタンド・バイ・ミー」「ミザリー」と代表作ですら多い。ただ直近で言えばNetflixドラマの「ミスト」は酷かったりもした。すべての作品を視聴しているというほどスティーブン・キングファンではないが、「スティーブン・キング原作」だから見ることはあっても「スティーブン・キング原作」だから見ない、ということは僕の中ではない。

 


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「ジェラルドのゲーム」 ネタバレなし 感想

ジェラルドのゲーム-日食と父親(C)2017 HANDCUFFS, LLC

冒頭からある程度大人ならきっと「あれ、それはちょっとあかんのちゃうの?」と思ってしまう、細々した不安の種がさりげなく巻かれていく。だが同時にそんな細かい違和感はおそらくかなりの大金持ちで普通の人とは若干感覚が違うと思われるジェラルドとジェシーを見ているうちに「そういうものか」と流れていく。そしてそこからの物語はびっくりするほど予想通りの展開になっていくはずだ(不安の種に気づいていた人には特に)。そんな冒頭の演出は視聴者に先読みをさせようと狙いがあるように思える。そして不安の種たちが芽を出しはじめ、物語が転んでいくとそこまでは予想通りだった物語が予想を超えてくる。「え、何が起こってるの!?」そこまでが予想通りすぎたせいで、急に予想を超えてくる展開に見ている者はきっと驚き、恐怖するに違いない。ちょっとした偶然が重なってしまえば僕たちの日常でもこんなことが起こってしまう恐怖。身近で起こりえる出来事であったり、あえて何が起こっているか見せずに音やヒントのみで伝えてくるシーンであったり、先が読めそうで読めなくなるストーリー展開など、視聴者に想像させることで恐怖を駆り立てようとする工夫が随所に見られる。そしてそれらはうまく機能していると思う。そんな工夫を凝らした作りの中に単純なホラー的手法を入れるエンターテイメント精神ちゃんと含まれていて、映される絵はたいして多くないのにこじんまりとした感じも受けない。マイク・フラナガンの演出とジェーシー役のカーラ・グギーノの芝居も素晴らしく、シンプルながら見ごたえのある作品。IMDbのスコアは6.7、rotten tomatoではトマトメーターでは91%、オーディエンススコアは74%と個人的には意外。これらのサイトのデータで見る限りは、ハマる人はハマる映画ということになるのだろうか。僕はよかったと思う。

 
 

「ジェラルドのゲーム」で描かれる恐怖

ジェラルドのゲーム-野良犬(C)2017 HANDCUFFS, LLC

ホラー映画、中でも純粋に恐怖を求めていくと、この「ジェラルドのゲーム」のような方向性になっていくのではないかと思う。恐怖とは感情である。感情でありながら、その感情を喚起するのは自身の想像力に他ならない。つまりは短絡的なヴィジュアル的な恐怖や緊迫感ではなく、例えば見せられたヴィジュアルをきっかけとしてそこから連想してしまう恐ろしいことであったり、何もない暗い夜道が怖いようにただそこに何があるかわからないが故に”自分の生命に危険があるかもしれない思ってしまう”という論理だったりに行き着くのではないかと個人的には思っている。ただ目で見るもの、見ていれば勝手に入ってくる映画の映像を見ながら、かつ想像力を掻き立てるのは難しいようで、純粋な恐怖心を煽ってくれる作品はなかなか少ないように感じる。また人が何を怖いと思うかは食べ物の好みのように結構な幅があって、多くの人が「感動する」話はあっても、なか多くの人が「すごく怖かった」と感じる作品というものは必然的に少なくなってしまうものなのかもしれない。