謎のアニメ最新話到着「ネオ・ヨキオ」認めざるを得ない
「ネオ・ヨキオ」 最新話 ピンククリスマス レビューはこちら
(C)Netflix Studios LLC
何を狙っているのかサッパリわからない謎多きアニメ「ネオ・ヨキオ」
「ネオ・ヨキオ」 2017年 ネットフリックスオリジナルアニメ 1エピソード 22分
原作・制作:エズラ・クーニグ
出演:ジェイデン・スミス、ジュード・ロウ、タヴィ・ケヴィンソン、スーザン・サランドン、ディーセス・ナイス、ザ・キッド・メロ、リチャード・アイオアディ、ウィロウ・スミス、キーナン・シプカ、ジェイソン・シュワルツマン、アマンドラ・ステンバーグ、レイ・ワイズ
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「ネオ・ヨキオ」あらすじ
世界最大の都市、ネオ・ヨキオは18世紀から突如現れた悪魔による被害に悩まされていた。唯一悪魔に対抗できる黒魔術師「マジストグラット」によってなんとか平穏が保たれ、彼らの末裔は上流階級となっている。主人公、カズ・カーンもそんな黒魔術師の末裔「マジストグラット」であり、ネオヨキオ上流階級のひとり。ファッション業界で名を馳せるオシャレ男かつ、ネオ・ヨキオで結婚したい男上位、強豪ホッケーチームのプレイヤーでもある主人公カズ・カーンを描く。
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「ネオ・ヨキオ」は何と言っても謎が多い
色んな部分に謎、というより理解不明なポイントがたくさんある「ネオ・ヨキオ」。そんな謎多き「ネオ・ヨキオ」のここがおかしいという点をネタバレなしでまとめてみた。そもそもどんなモチベーションでこのアニメを作ったのかわからないほど、色々意味不明なアニメに仕上がっている。意味不明すぎてある意味見る価値があるかもしれない。「ネオ・ヨキオ」はそんなアニメである。
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「ネオ・ヨキオ」のキャストが謎すぎる。
悪気なく性格の悪いカズ・カーンにウィルスミスの息子であるジェイデン・スミス、ダサイデザインのロボット執事チャールズにジュード・ロウ、カズの叔母役にスーザン・サランドンという意味不明に豪華な声優陣、そして脚本を書いているのはアメリカのロックバンド「ヴァンパイア・ウィークエンド」のボーカル兼ギタリストのエズラ・クーニグ、と何がどうなってこの企画が立ち上がり、製作に至ったのか全く謎が多い。話題になりさえすればいい、という意味ならまぁ、成功しているのかもしれないが、とにかく謎の多い「ネオ・ヨキオ」。下の画像だって切り取ると意味が全く分からない(笑)
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「ネオ・ヨキオ」の主人公 カズ・カーンの謎の性格の悪さ
特に問題視されることはないが主人公カズ・カーンはとても失礼で性格の悪い男である。そして本人に全く悪気もない。例えばカズ・カーンは墓場で亡き妻の好きだった香水を供える男性に「その香水はイケてないから他の香水にしたほうがいい、天国の奥さんもそう思うはずだ」なんてことを全く悪びれることもなく当たり前のように言う男だ。にも関わらず周りの人間から嫌われている様子もない(元カノからはストーカー扱いを受けるが)、それでも結婚したい男性ランキングの上位にいるのは金持ちだからか上流階級だからか、このあたりの違和感が気になるところではあるが、全く説明されることはない。この辺りの雰囲気はもう文化が違うというよりも、価値観が違いすぎて、異世界で作られたフィクションを見ているような感覚にすらなる。もしや「ネオ・ヨキオ」こそドラッグムービーならぬドラッグアニメってやつなのか!?
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「ネオ・ヨキオ」の謎クオリティは狙って作られた?
純アメリカのアニメーション制作会社Frederator StudiosとPowerhouse Animation Studiosで作られた「キャッスルベニア」は何の違和感もないどころかむしろクオリティが高いとすらいえた出来だったのに、この「ネオ・ヨキオ」を製作しているのは日本の大手アニメ製作会社と呼んで差しさわりのない、Production IG(攻殻機動隊)とスタジオディーン(古くはらんま1/2~地獄少女等)がクレジットされているにも関わらず、クオリティで言えば高くもなく、低すぎるわけでもなく、どことなく違和感のあるキャラクターデザインとキャラクターの動きがとても奇妙な出来になっている。このことから「ネオ・ヨキオ」様々な違和感は文化の違いや、アメリカのアニメの水準云々ではなくある程度”狙って”作られていると考えるほうが自然だろう。
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「ネオ・ヨキオ」 感想
自覚も悪気なく性格の悪い主人公、全編を通して貫かれる謎の演出センス、結婚したい男性ランキングが常に街の話題になっているなど、すべてを踏まえて何か違う、何か新しいメッセージを伝えたいような気もする。だがそれが一体何かということは決して伝わってくることはないという、失敗しているのか、成功しているのすらわからないアニメだった。全6話と短いこともあったかもしれないが、物珍しさで最後まで見れる資質があるのは間違いはないと思う。面白くはないけれど、興味深いというか、例えるならば幼児番組などで見られる意味が全くわからない動画(カラフルな幾何学模様が音楽に合わせて回転しているだけだとか、そんな)のような方向性の興味は引かれる。エクソシストとしての戦いのダサさと、描写のショボさが逆にすごい。見たときに一番近いかな、と思ったのは古きカルトアニメ「チャージマン研」である。ただどちらが振り切ってるかと言われたら、まだ「チャージマン研」のほうが分はある。
とはいえ「ネオヨキオ」のわけのわからなさがこの先どう展開を見せるのか、もう少し続きがみたいような気もする。随所に散りばめられたセレブ用語・ファッション用語や「上流階級」を全面に押し出すコンセプトにもきっとなんらかの目的があったんだろうけど、やっぱり最後までわからず終いだった。まぁ、強いて言えば上流階級を思わせるオーケストラ調の音楽の使い方は斬新でよかった。
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