まさかの打ち切り「サイテー!ハイスクール」
(C)2018, Netflix Studios, LLC.
幼さ残る高校生ドラマ「サイテー!ハイスクール」
「サイテー!ハイスクール」原題:「Everything sucks」 ネットフリックスオリジナルドラマ 1話23分 シーズン1 全10エピソード
原作・制作:ベン・ヨーク・ジョーンズ, マイケル・モハン
出演:ジャヒー・ディアロ・ウィンストン, ペイトン・ケネディ, パッチ・ダラー, クラウディーン・ボリギクペラニ・ナコ, リオ・マンジーニ, クイン・リーブリング, シドニー・ウィーニー,イライジャ・スティーブンソン, ザカリー・レイ・シャーマン, アビー・ブリットル
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「サイテー!ハイスクール」あらすじ
(C)2018, Netflix Studios, LLC.
舞台は1996年のオレゴン州。新学期初日、ボーリング高校に入学したルーク(ジャヒー・ディアロ・ウィンストン)、タイラー(クイン・リーブリング)、マクウェイド(リオ・マンジーニ)の映画オタク三人組は放送部の見学に行く。朝の番組を放送していた放送部だったが、カメラの不具合から始まった混乱は音声にも連鎖し番組は終了直前にグダグダに。そこでカメラを担当していたケイト(ペイトン・ケネディ)にルークは一目ぼれし、カメラに詳しかったルークはケイトを自宅に招くことに成功する。そんなケイトは校長のメスナー(パッチ・ダラー)の娘であり、それもあって同級生からは煙たがられていた。またルークはケイトに一生懸命アプローチしているうちに、ふとしたことからオリバー(イライジャ・スティーブンソン)やエマライン(シドニー・ウィーニー)の所属する演劇部と衝突することになる。
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「サイテー!ハイスクール」 ネタバレなし 感想
(C)2018, Netflix Studios, LLC.
何がひどいってこの邦題「サイテー!ハイスクール」。まぁ、翻訳的にも内容的にもギリギリ間違ってはいないといえるのだろうけれど、そもそもこんな題名じゃなかなか視聴者が見てみようと思わないんじゃないか、と不安になる。むしろカタカナで「エヴリシング・サックス」でよかったんじゃないかとすら思う。しかしなぜ翻訳者はこの手の物語に「サイテー」という言葉を(しかも決まってカタカナ)使いたがるのだろう?「サイテー」という字面がなんかダサい気がしてならないが、高校時代がはるか昔であるような管理人には若者が実際どう感じるのかは正直よくわからない。とはいえこんな残念な邦題をつけられてしまった「サイテー!ハイスクール」だが、実際見てみると面白い。基本的にはよくある青春ドラマといえるが、従来の青春ドラマと違う部分は、みんなが憧れる高校の有名人たちの青春群像劇ではなく地味な部活やオタク寄りの高校生たちの青春を描いている点にある。また15~17歳という大人と子供の中間な年齢でありながら、この物語に出てくる高校生たちは比較的ピュアで子供寄りの純真さがある。周りに変化があっても自身が抱える気持ちに素直になろうとする彼らがとてもかわいらしく、また懐かしく感じられた。例えば「13の理由」や「このサイテーな世界の終わり」が思春期のダークサイドを描いているとするならば、この「サイテー!ハイスクール」はオタクな高校生たちの明るい面をまっすぐに描いている。1話があっという間過ぎていくので僕は一気見してしまった。ストーリー展開には大きな驚きがないのに一気見できる魅力があるのはやはり俳優の演技が良く、各キャラに魅力があったからだと思う。20分少々という短めの尺にぎっしりとキャラの立った登場人物の魅力が詰まっている感じだ。最終話では明らかにシーズン2に続く気マンマンのラストシーンが描かれているが、ドラマの魅力がストーリー展開に頼っていないこともあって素直に次シーズンが楽しみだと思えた。
「サイテー!ハイスクール」 シーズン1でまさかの打ち切り
※2018年4月11日追記
あれだけシーズン2作る気マンマンのラストだったのに現時点でシーズン1での打ち切りがアナウンスされている。
マイケル・モーハン「不満を感じるけど、負け組が負け組だと自負する作品だから妥当な線かもしれない。もし、登場人物を応援するなら、みんなに『サイテー! ハイスクール』を更新してほしいと広めておいて」
ケイト役ペイトン・ケネディ「もしケイトとエマライン、ルークとマッケイド、タイラーとオリバーのことが大好きなら、Netflixのアカウントに行ってシリーズを更新する呼びかけに応えて!」
制作者、役者が上記のようなコメントをしていることから声さえ上がればまだシーズン2の可能性はなくはなさそうだけれど…。確かに話は地味ではあったけれど、脚本や製作、役者の良さが光ったなかなかの良作だったと僕は思う。アイアンフィストが更新するのに、これが更新しないなんて全くどうかしてるよ!重いストーリーの多いネットフリックス作品の中ではある意味異色な気軽に楽しめる爽やかな作品だったのに本当に残念だ。視聴者数が稼げなかったのだろうことは想像に難しくないが…実際納得いかねぇ!見た目がキャッチーな作品しか作らないような方向性でいいのか!「サイテーハイスクール」みたいな作品が存在できてこそ層が厚くなるってもんじゃないのか!ネットフリックス!なんて日本で言ってても何にもならんような気もするけれど、なんにしてもシーズン2くらいあってもいいんじゃないかと思ってやまない。
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「サイテー!ハイスクール」 劇中曲
舞台が1996年ということで楽曲もひたすら’90年代。The Mighty Mighty Bosstonesの「The Impression That I Get」が冒頭に使われている時点で制作陣に同じ年代を感じる。(よくよく見てみるとこの曲が発売されたのは1997年のようだけれど) 個人的にはRancidの「Time bomb」、The Cardigansの「Lovefool」、Ace of Baseだったりついに自分の若い頃をモチーフにした物語が出始める年齢になったのかと随分と年を取った気分になる。でもそれと同時に当時を思い出して懐かしさがすごい。年を取るとこんな風に音楽を楽しめるのか、という新しい発見もあった。もしかしたらいろんな音楽にたくさん触れておくと人生は豊かになるのかも。
The Mighty Mighty Bosstones – The impression That I get
The Cardigans – Lovefool
Rancid – Time Bomb
Ace of Base – Beautiful Life
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Spin Doctors -Two Princes
Deep Blue Something – Breakfast At Tiffany’s
Ride – Leve Them All Behind
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The Verve Pipe – The Freshman
Duran Duran – Ordinary World
Spacehog – In the Meantime