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【2020年】Netflixオリジナル映画ランキング

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Contents

Netflixオリジナル映画ランキング 第24位 最悪の選択 Calibre

Calibre最悪の選択(C)Calibre Films Ltd.MMXVII

ヴォーン(ジャック・ロウデン)は友人のマーカス(マーティン・マッキャン)に誘われてハイランド地方の田舎町に狩りに出かけた。そしてそこで思いもしない不運に見舞われてしまいある難しい選択を迫られることになる…というスリラー映画。原題は「Calibre」で”口径”という意味になる。邦題の「最悪の選択」だとなんだか安っぽく聞こえるかもしれないが、内容はかなり濃く、登場人物たちの心理や思考がかなりリアルなのが逆に良いギャップだった。主人公たちに降りかかるちょっとした不運からはじまる田舎町なんかではたまにありそうな、でもあったら怖い事件を描く。派手さは無く、事件の類もかなり小規模だけれど良い映画だったと思う。

Netflixオリジナル映画ランキング 第23位 ゲームオーバー

ゲームオーバー-タイトル
(C)2018 Netflix US, LLC and Netflix international, LLC

ダメ男3人組アレックス(アダム・ディヴァイン)、ダレン(アンダーズ・ホーム)ジョエル(ブレイク・アンダーソン)の勤務先の高級ホテルがある日テロリストに占拠されるものの、偶然にもテロリストに発見されなかった彼ら(のうち特に一人)は怖がるどころかノリノリでヒーローになるチャンスを掴もうとする…というストーリー。ダイハード的シチュエーションで展開される完全に狙ったB級おバカコメディ。振り切ったおバカっぷりはTEDの一作目を超えているかもしれない。またある意味Netflixだからできる映像表現に大いに笑わされた。ただ下品なので注意が必要ではあるものの下ネタで笑える大人の男女にはぜひおすすめしたい作品。でもあくまでB級映画なので過度の期待は禁物。

Netflixオリジナル映画ランキング 第22位 6アンダーグラウンド

Netflix 6アンダーグラウンド
(C) 2019 NETFLIX US, LLC

【あらすじ】ために自身の死までも偽装しお互いをナンバーで呼び合う殺し屋、医者、CIA捜査官など、様々な分野のスペシャリストが大富豪であるとされる”ワン”に集められ、アジアの独裁国家を潰すミッションに挑戦する。

マイケル・ベイ監督、ライアン・レイノルズ主演のアクションムービー。ド派手なカーチェイスと銃撃戦、爆発などで有名なマイケル・ベイ監督作品だけに序盤からかなりテンションの高いカーチェイスからはじまり、ジェットコースター的にどんどん話が展開していくというただただエンターテイメントに徹した映画。映画館で見たほうがアクションシーンの迫力があって良さそうだけど、TVで見る分にも十分に冒頭のカーチェイスから楽しめる。ただアクション映画が好きな人は楽しめるとは思うものの、ストーリーが本当にシンプルなので逆にアクション映画のビジュアルを楽しめない人だと物足りないかもしれない。何も考えずに見れるような映像だけで面白い作品。(2019年12月15日)

 

Netflixオリジナル映画ランキング 第21位 アンカット・ダイヤモンド

Netflixアンカットダイヤモンド
(C) 2019.A24 Films LLC

【あらすじ】ニューヨークで宝石商を営むユダヤ人のハワード・ラトナー(アダム・サンドラー)はNBAの賭けバスケにハマっており色々なところに借金を抱えていた。彼は自身の金銭的危機をエチオピアで発掘されたブラックオパールを使って打破しようとする。

アダム・サンドラー主演だがコメディ色はほぼ無く、アダムが演じるハワードの一挙手一投足が見る者の不安を駆り立てる…そんな作品。借金まみれだがリッチな生活を送り、外には愛人も囲っているハワードが不幸なフラグを立てまくりながらストーリーは進んでいくので見ていてストレスがすごい。サスペンスではないのに下手なサスペンス映画よりハラハラさせられ、常に嫌なことが起こる予感しかしない。ハワードは例えば日本人で言えば脂ぎった中小企業の社長のような金持ちで、ギャンブル中毒で、愛人を囲う、他人の話を全く聞かない絵にかいたようなクズ。どこから見ても好人物とはいいがたい男だが、この男が危なっかしすぎて目が離せない。そして同時にこのひっきりなしにもたらされる不安こそがこの映画のテーマなんだろう。好きな映画だとは全く言えないし、見ていてなんだか胃が痛くなるが、それでも見続けてしまう…そんな不思議な魅力を持つ映画ではあると思う。

ちなみに洋題は「アンカット・ジェム(宝石)」であり、出てくる宝石もダイヤモンドではなくオパールだと思うのだけれど、特に比喩的な展開も見つけられなかったこともあり、なぜあえてタイトルを変えたのか僕にはわからなかった。(2020年2月4日)

Netflixオリジナル映画ランキング 第20位 最高に素晴らしいこと

Netflix映画最高に素晴らしいこと
(C)2020 Netflix US, LLC.

【あらすじ】姉を交通事故で亡くしたヴァイオレット(エル・ファニング)が橋の上でたたずんでいるところをランニング中のセオドラ(ジャスティス・スミス)が見つける。ただのクラスメイトでしかなかったヴァイオレットはセオドラの中で気になる存在となっていき、セオドラは悲しみで身動きが取れなくなっているヴァイオレットの心を少しずつ溶かしていく。

最初の3分で既に泣きそうだったので、この映画は好みに違いないと思った。実際にはこんなに簡単に悲しみから人は救われないとは思いながらも、ユーモアの効いたセオドラの行動やアイディアがヴァイオレットをいやしていくシーンの絵がたまらなくいとおしい。ベタではあるものの、エル・ファニングとジャスティス・スミスのやりとりがまるでプライベートかのように無邪気で素晴らしい。彼らの芝居が青春という年代から遥か離れた自分にはとてもまぶしく映った。またそんな彼らの表情をうまく切り取った監督のブレット・ヘイリー手腕も素晴らしく、ただいちゃいちゃしているだけと言えばそれまでのシーンがずっと見ていたいなぁと思えるほど美しい。

ただラスト手前の展開で好みが分かれるのではないだろうか。ラストが自分の好みであったならおそらく2020年の上位に来たと思う。洋題がall the bright places(すべての明るい場所)とついているだけに本当に美しいシーンが多く、正直結末は好みではないものの面白い映画だったと思う。(2020年2月29日)

 

Netflixオリジナル映画ランキング 第19位 エルカミーノ ブレイキングバッド・ザ・MOVIE

Netflix映画 エルカミーノ
(C) 2019 SONY PICTURES TELEVISION INC.

末期がんを宣告された高校教師ウォルター・ホワイト(ブライアン・クランストン)が家族のために金を残そうと覚せい剤を製造、元教え子ジェシー・ピンクマン(アーロン・ポール)とドラッグ業界でのし上がっていくというストーリーの大ヒットドラマ「ブレキング・バッド」の続編にあたる映画。物語はファイナルシーズンであるシーズン5の直後から始まり、ジェシー・ピンクマンのその後を描く。題名の「エル・カミーノ」とはシボレー社の車で序盤ジェシーが乗っている車の名前である。スペイン語で「道」を意味する言葉。ブレイキングバッドを知らなくても一作の映画としてうまくまとまっているよう思えるが、僕はブレイキングバッドを2周以上見ているので推測の域を出ない。この映画を見て興味が出たらぜひドラマ版もオススメしたい。(2019年10月12日)

 

Netflixオリジナル映画ランキング 第18位 いつかはマイベイビー Always be my maybe

Netflix いつかはマイベイビー サシャとマーカス
(C)2019 NETFLIX US, LLC NETFLIX INTERNATIONAL, LLC
コメディアンで韓国系アメリカ人のランドール・パーク(マーカス・キム役)と同じくコメディアンで中国人とベトナム人のハーフのアリ・ウォン(サシャ・トラン役)らによるラブコメディ。幼馴染でベストフレンドだった二人がマーカスの母の死をきっかけに疎遠になり16年、マーカスは父親と働き地元で売れないバンド活動、サシャは超有名なシェフになっており、地元サンフランシスコにレストランを開くために戻ってきた際にマーカスと久しぶりの再会を果たす。16年も連絡を取っていなかったにも拘わらず再会すると息ぴったりの二人はもどかしくもまたひかれあう、という話。斜に構えてしまうと色々ご都合主義のストーリーではあるものの、ラブコメはこれでいいと思う。スタンドアップコメディではいつもドギツイ下ネタを赤裸々に話すアリ・ウォンが眼鏡をはずすと意外に美人という、漫画みたいな驚きもあった。良いラブコメ。(2019年6月4日)

 

Netflixオリジナル映画ランキング 第17位 パーフェクション Perfection

The Perfection

アメリカのフィルムフェスタ「Fantastic Fest」で最も話題になった作品として聞こえてきていた本作。確かに最後まで見た人は話題にしたくなるような内容ではあった。ざっくり言ってしまえば、見ている人を驚かせたり、スリリングな気分にさせるために細かい(かどうかが議題の一つになりそうだが)ディテールを惜しげもなく捨てているという作品である。かと言ってB級映画的な面白さかと聞かれればそうではない。イマイチ理にかなっていないような(気がする)登場人物の心境や行動を大目に見れば、正統に面白い映画のような驚きや二転三転する先の読めない展開を十分に楽しめると思う。個人的に見た感覚として結構面白かったけれど、これをキッパリと面白かったと言ってよいのかとても難しいし、見る人によって評価は分かれる作品だと思う。

 

Netflixオリジナル映画ランキング 第16位 正義のレジスタンス The Resistance banker

正義のレジスタンス_ファン・タイルたち
(C)2018 NL FILM EN TV BV・ZILVERMEER PRODUCIONS BVBA

第二次大戦中ナチスドイツの占領下にあったオランダでレジスタンスを支援した地下銀行を運営した男たちを描く実話を元にした物語。ドイツ軍と対抗するためにオランダの銀行員たちが銃を使わずにドイツに対する抵抗の支援をするという、縁の下の力持ちな人たちのストーリー。当時は明かされることのなかった歴史であるという。

「あいつら俺の朝の散歩コースを無茶苦茶にしやがったんだ」

1940年に降伏したオランダではユダヤ人以外はそこそこ普通に生活できており、なかなかわざわざドイツ人ににらまれることをしたがらないオランダ人が多い中命の危険を冒してレジスタンスを支援しようとする男たちが熱い。まるでジャンプ漫画の登場人物みたいな男気で集まる地下銀行への協力者たち。また先頭きって危険を顧みずに金を集め続けるウォーリー。これが実話なのだから驚く。日本以外の視点から見る第二次大戦という歴史的な意味でも面白い。

 

Netflixオリジナル映画ランキング 第15位 愛なき森で叫べ

Netflix映画 愛なき森で叫べ
(C)2019 Netflix and its related entities

園子音監督脚本の実際に起こった「北九州監禁殺人事件」からインスパイアされた物語。人の弱みに付け込み金を巻き上げ暴力と虐待で人をマインドコントロールする村田丈(椎名桔平)と自主映画を撮って映画監督になる夢を持つ若者たちを描く。村田をはじめとする登場人物は実際の事件にかかわった実在する人物をモチーフにしているということだが、劇中のシン(満島真之介)の登場シーンは園子音監督が上京した際の本人のエピソードと同じであることもあり監督本人をモチーフにしていると思われる。

そもそも園子音演出のお金をかけた自主映画のような安っぽさと生々しさがあるところへ、周りの人たちを意のままに操っていく村田、どんどんと狂気へ向かっていくマインドコントロールされた人々…。序盤からとにかく「頭のおかしい」雰囲気全部乗せといった感じで、狂気の上に狂気が乗っかってくるうちに何が「おかしい」のかよくわからなくなってくるという不思議な感覚はマインドコントロールに通じるものがあるのかもしれない。

簡単に言ってしまえば映画「悪魔のいけにえ」のような狂気+エログロバイオレンスな映画だった。グロが苦手な人は特に視聴は避けたほうが無難だ。ホラーと呼ぶべきか、サイコサスペンスと呼ぶべきか、はたまた人間ドラマと呼ぶべきか、とにかくとても刺激の強い映画になっている。(2019年10月12日)

 

Netflixオリジナル映画ランキング 第14位 泣きたいわたしは猫をかぶる

泣きたいわたしは猫をかぶる

【あらすじ】中学2年の笹木美代はクラスメイトに無限大謎人間、通称“ムゲ“と呼ばれる風変わりな女の子。好きな男子・日之出賢人にアピールするも、まったく相手にされない。そこで彼女は、ネコに変身するという特殊な力を利用して彼への接近に成功するのだったが……。

第42回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞した『ペンギン・ハイウェイ』の「スタジオコロリド」制作のアニメ映画。ノリとしてはジブリ作品の新海誠作品ちょうど間のような、例えばジブリで言えば「耳をすませば」に恋愛色とキャラ達の家庭の事情などのリアルさを足したような感じの作品。最後まで楽しめたけれど、悪い意味でどことなく既視感があって”昔見たジブリ作品が金曜ロードショーでやってたのでついつい見始めたら最後までみてしまった”、視聴後はそんな感覚だった。面白かったんだけど。決して印象は悪くないのだけど(2020年7月1日)

Netflixオリジナル映画ランキング 第13位 スペンサーコンフィデンシャル

Netflix映画スペンサーコンフィデンシャル
(C)2020 Netflix US, LLC

【あらすじ】警官のスペンサーはなかなか捜査の進まない殺人事件について問いただそうと上司であるボイランの家を訪れると、ボイランが彼の妻に暴力をふるっていたことを目撃することとなり、衝動的にボイランを痛めつけてしまう。その後5年の刑期を経てスペンサーが出所した当日、ボイランは何者かによって殺されてしまう。当然のようにスペンサーが容疑者リストに名前が挙がってしまう中で、ボイラン殺しの犯人は警官のテレンスの仕業であり、彼はボイラン殺害後自殺したとされた。だがテレンスをよく知るスペンサーは彼がそんなことをする人間ではないと信じ、真相を突き止めようとするのだった。

正義感にあふれ、困っている人を放っておけない元警官のスペンサーと半ば強制的にルームメイトになった格闘家志望のホークがボイラン殺しの真相を追うというバディものっぽい物語。勧善懲悪のわかりやすいストーリーとカッコイイスペンサー(マーク・ウォールバーグ)と父ヘンリー(アラン・アーキン)、スペンサーの元彼女のシシー(イライザ・シュレシンガー)、ホーク(ウィンストン・デューク)などメインキャラクターたちが魅力的。ハチャメチャな感じがどことなく映画「バッドボーイズ」なんかを思わせる。ベタと言えばベタで、黒幕もなんとなーく読めてしまうのは否めないけれど、その分物語のテンポがとてもよく綺麗な伏線回収なども含めてよいエンターテイメントだと思う。

Netflixオリジナル映画ランキング 第12位 ジェラルドのゲーム

ジェラルドのゲーム-タイトル
(C)2017 HANDCUFFS, LLC

スティーブン・キング原作のホラー。マンネリした夫婦の性生活に刺激を求めて人里離れた別荘にやってきたジェラルド(ブルース・グリーンウッド)とジェシー(カーラ・グギーノ)だったが、ジェラルドが始めたある”ゲーム”のせいでジェシーは精神的にも肉体的にも追い詰められていくというストーリー。視聴者の想像力をうまく掻き立てる演出が秀逸。また視聴者心理がうまく誘導されるようにできていて、ある程度先の展開が読めるように見えるのだけれど…。折角なので、ぜひその続きは品を見て知ってほしい。良作ホラー。

 

Netflixオリジナル映画ランキング 第11位 バードボックス Bird Box

バードボックスbird box マロリー

サンドラ・ブロック主演のSFスリラー。世界中で人間の集団自殺が起きている未来で生き残るために人間がしたことは、”見ない”ということ。分かっているのは、”何かを見た人間”はなぜか自害してしまうということだけ。「外へ出たら何も見てはいけない、目隠しを取ってはいけない」と切迫した様子で子供に教えるマロリー(サンドラ・ブロック)と子供二人が目隠しをしたまま手探りに家から出るという序盤からかなり引き込まれる。文字通り「見えない恐怖」をこんなにも感じることができる作品は今までなかったのではないだろうか。人間の恐怖とは想像力である。そしてその方向性の想像力を見事に喚起させられる作品だったと思う。アメリカでバードボックスゲームが流行るのも納得の面白さだった。(2019年1月)

 

Netflixオリジナル映画ランキング 第10位 ハーフ・オブ・イット 面白いのはこれから

Netflixハーフ・オブ・イット
(C) 2020 NETFLIX US, LLC

【あらすじ】アメフト男子に頼まれて、ラブレターを代筆することになった成績優秀なエリー(リーア・ルイス)。お陰で彼との友情は芽生えたけれど、彼と同じ女の子が好きな心のうちはかなり複雑…。

上記のあらすじはNetflixの公式ページからの引用。この文章はなんら間違ってはいないのだけど、個人的にはこの二文に含まれていない部分こそが本作の魅力であると思う。あらすじだけ読んでしまうと恋に浮かれたティーンエイジャーの男女二人が一人の女子アスター(アレクシス・レミール)を取り合うようなストーリーで、例えばNetflix映画「好きだった君へのラブレター」のようなノリを想像してしまうかもしれないが、実際再生してみると全く印象は違ってくるはずだ。

ジャンル的にもラブコメというよりは幼いながらも恋愛を通じて「愛ってなんだろう?」と考える文学寄りのストーリーになっている。それというのも内向的なエリーの「好き」とアメフト男子であるポール(ダニエル・ディーマー)の「好き」の種類が違うように見えるからだと思う。これは男子と女子の恋愛観の違いなのか、まだ幼い恋であるためかははっきりと表現されていないが、エリーがラブレターの代筆をすることで同じ女の子へ向いている二人の気持ちの違いがわかりやすく対比されていて面白い。そして手紙のやりとりの結果高校生活や周りに違和感を感じているエリーとアスターの心の距離が近くなっていくのだけど、芸術や文学にハマっているエリーとアスターのやり取りがなかなかシャレている。ただ、アスター自身はポールとの距離が縮んでいると考えている…というのが構成上はこの映画のキモの部分だ。パッと見の見た目は垢抜けないエリーだけど、見ているうちにどんどん彼女の魅力に気づくだろう。読書好きにオススメの一本。

Netflixオリジナル映画ランキング 第9位 バスターのバラード

(C)2018 Pan Shot Productions, LLC

コーエン兄弟による西部劇短編集。表題の「バスターのバラード」をはじめ西部開拓時代を舞台に6話のショートストーリーが描かれる。カウボーイ、酒場、対決、みたいなまさに西部劇という舞台を材料にコーエン兄弟らしい話づくりが新鮮。まともな法律が機能しておらず、平然と人のものを奪い、銃で撃たれたりする野蛮な時代ではあるものの、ある意味人間の本質をシンプルに描いているように見えたり、ただのエンターテイメント作品にみえたりと各話毎、また見る人によって印象は変わってくるだろう。コーエン兄弟作品のどこかトボけたノリも健在。(2018年11月)

Netflixオリジナル映画ランキング 第8位 The Dirt :モトリークルー自伝

shout to the devil ザ・ダート
(C)2019 Netflix US,LLC and Netflix International, LLC

1980年代のLAメタル代表的バンド「モトリークルー」のバンドメンバーが自ら書いた同名の自伝書籍の映画化。バンド結成からの隆盛を描く。パっと見ベタなロックスターの栄光と凋落だけど、モトリークルーの素行の悪さは間違いなく1、2を争うだろうといえるほど酷い。ロックスターってこんな感じという先入観を地で行き、さらに超えてくるという彼らのイカれた日常を描きながら、ロックという音楽の本質を説明することなく表現している。ロックが好きな人じゃないとさほど刺さらないかもしれないけれど、映画を通して当時のバンドの勢いすらも伝わってくるとすら思える素晴らしい出来だと思う。ビジュアル的にもかなり本物に寄せて合って面白い。なんにしても本物のロックスターという人種がいかにイカれているか、という部分が一番の魅力。途中で出てくるオジーオズボーンもかなりぶっ飛んでる。

Netflixオリジナル映画ランキング 第7位 シャフト Shaft

シャフト サミュエル・L・ジャクソン
(C)MCLLXXI

2000年に公開された同名映画「シャフト」の続編。時間も19年ほど経過させてサミュエル・L・ジャクソン演じる私立探偵ジョン・シャフトとその息子でFBI情報分析官のJJ(ジェシー・アッシャー)が共に犯罪に立ち向かうストーリーになっている。もともと2000年公開の「シャフト」は黒人私立探偵ジョン・シャフトが犯罪の多発するニューヨークで活躍する1971年公開の「黒いジャガー」のリメイクで、テーマソングもオリジナルのものやそのリミックスが使われている。TVシリーズのルパン三世を思い出すような曲調の70年代っぽいテーマ曲がまたカッコいい。女たらしで酒好きでタフガイのシャフトと、デジタルネイティブで臆病で銃が嫌いなJJというわかりやすいデコボココンビ、派手なドンパチ、勧善懲悪的なストーリーというベタベタな映画だけど、食い入るように見てしまった。
この映画で何が見どころってタランティーノの「パルプフィクション」の頃から変わらないサミュエル・L・ジャクソンの銃を突き付けて脅すシーンだと思う。この人のマザー〇ッカー節はもう名人芸レベル。そんなただただカッコイイってというキャラクターたちにさらにひと癖のっけることで1ランクの上のベタな映画になっていると思う。爽快。前作を知らなくても楽しめる。


Netflixオリジナル映画ランキング 第6位 クロース

Netflix映画 クロース
(C)2019 SERGIO PABLOS ANIMATION STUDIOS S L & ATRESMEDIA CINE. S L U

【あらすじ】お金持ちの家に生まれ甘やかされて育ったジャスパーは、郵便局員アカデミーに入学するも史上最低の成績。わざと落第して放蕩生活に戻ろうとするジャスパーを郵便局長の父親は許さず、北極に近い凍てつく島スミレンズブルグで郵便局員として働き、1年間で手紙を6000通届けること出来なければ勘当するという。仕方なくスミレンズブルグに向かうジャスパーだったが、島では二つの種族が長年仲たがいをしており、手紙のやりとりどころか会話すらないという状態だった。

主人公は郵便局員のジャスパーだけれど、題名からも少しわかるようにこれはサンタクロースの誕生の物語。2種族のケンカで殺伐とした島の雰囲気が山小屋に暮らすクロースに偶然届けられたある手紙をきっかけに変わり始めるというハートフルストーリー。一見CGアニメのようにも見えるが90年代の手法を継承した手書きアニメであることにこだわったという動きがコミカルでとても楽しく、新しい絵柄なのにどこか懐かしいキャラクターたちのビジュアルが魅力。わかりやすくエンターテイメント性の高いストーリーの中に「善とは何か」という大人向けのテーマがしっかり据えてあって子供から大人まで楽しめる傑作。夢のあるクリスマスストーリー。(2019年11月)

Netflixオリジナル映画ランキング 第5位 思いやりのススメ

思いやりのススメ
(c)2015 Revised Fundamentals, LLC

性根のひねくれた筋ジストロフィーの少年とトラウマ持ちの元作家の交流を描く感動作。比較的時間も短いし、例えばお試し期間中に特に見たいものが浮かばなかったら無料期間が終わる前にこの作品をぜひ見てみることをオススメしたい。僕はこの一本のためにネットフリックスに加入しても損はしないと思う。また2017年に話題になったネットフリックスオリジナルシリーズ「13の理由」のプロデューサーとしても有名になった歌手のセレーナ・ゴメスも出演している。

 

 

 

Netflixオリジナル映画ランキング 第4位 マリッジストーリー

Netflix マリッジストーリー
(C) 2019 Netflix US, LLC All rights reserved

【あらすじ】元駆け出しの映画女優だったニコール(スカーレット・ヨハンソン)とNYで演劇の舞台監督だったヘンリー(アダム・ドライバー)は結婚するも、八年の結婚生活の後離婚を決意する。そして二人は現実問題としての離婚プロセスに戸惑い、8歳の息子の親としてのこれからの生活に頭を悩ませることになる。

ある夫婦の離婚の話ではあるものの、演出がとてもかわいらしいのでまず冒頭から二人の関係性に興味が持ちやすく終始重苦しい感じはしない。男女が共に生き、結婚し、子供をもうけて生活する。その中で色々な人生の選択を夫婦として、また家族として生きていくという前提で選んでいく。時に何かをあきらめたり、ワガママを通したり、通されたり、細かいことから、大きな決断まで家族として考えていくうちに、母であり、父である前に一人の人間としての欲求をあきらめることが多くなる。
多くの離婚する夫婦が様々な問題を抱えて離婚に至るであろうと思うけれど、ニコールとヘンリーがなぜ離婚に至ったかがどんどん紐解かれていく様は、まるで離婚に悩んでいる親しい友人夫婦の双方から悩みを聞いているかようだ。愛し合って結婚した二人が別れを選ぶ時、どちらかが100%悪いということはほとんどの場合はない。この映画では離婚する夫婦の最大公約数的なポイントがいくつもあって細かーい問題が生活をしていく中で複雑に絡み合いこじれしまったような関係性がとてもリアルに描かれている。当事者同士以外には”細かすぎる問題”を描きながら常に興味を持って見続けられたのもスカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライバーの素晴らしい芝居あってこそだと思う。例えば結婚生活を送っている人、離婚経験がある人、彼氏彼女との関係に悩んだ経験がある人には必ず共感する部分が見つかるのではないだろうか。大人向けではあるものの良い映画だったと思う。(2019年12月11日)

Netflixオリジナル映画ランキング 第3位 最初に父が殺された

最初に父が殺された タイトル
(C) 2017 RoLEAP FILMS, LLC

アンジェリーナ・ジョリー監督作品第4作目にあたる本作は彼女の養子の一人の母国カンボジアで起こった悲劇、1975年から1979年までのポルポトがカンボジアを支配した恐怖と殺戮の時代を描く。ここまでアンジェリーナ・ジョリーは監督として特に目覚ましい作品を世に送り出してきたわけではないようだけど、この作品は段違いに素晴らしい。今まで僕は戦争映画が苦手でなかなか感情移入できる作品に出会わなかったのだけれど、この「最初に父が殺された」では号泣。ある少女の記憶として描かれる演出は戦争を知らない世代でも戦争の一端を疑似体験できると言ってしまっても過言ではないかもしれない。戦争映画はイマイチ苦手だという人にこそ見て欲しい。アイディア自体はさほど新しくないかもしれないが、演出全体としては目新しく感じるアプローチの戦争映画。ネットフリックス加入者ならぜひ見て欲しい。

Netflixオリジナル映画ランキング 第2位 ダンプリン Dumplin’

ダンプリン 予備審査の母とウィローディーン
(C)2018 Dumplin’ Productions. Inc

【あらすじ】見た目や他人の物差しで判断されることにへき易したテキサスの高校生ウィローディーンが抗議の意を込めて、元ミスコン女王が運営するコンテストに応募する。

はっきり言ってデブの主人公ウィローディーンがただただ抗議の意味でミスコンに出ると決めた時点で「え、で何がしたいの?それって抗議になるか?」と彼女の行動が意味不明すぎて冒頭は疑問しか浮かばない。でもこの映画を最後まで見るとウィローディーンが何をしたかったのか伝わってくる…はずだ。この映画には女性の美しさとは何かすごく考えさせられ、そもそも女性の美しさに対する固定観念が僕らの中にガッチリとあることに気づかされる。

「いやデブはデブだし、ほぼイコールでブサイクでしょ」と思考を停止してしまうとこの映画は楽しめない。

太っている女性は美しくないと誰がいつ決めたのだろう?そんな僕らの美しさに対する先入観をかなりうまく壊してくれる映画になっていると思う。「ダンプリン」は最近よくある「あたし太ってる。でも大丈夫」系のかるーいコメディではない。ストーリーはコミカルに進みながら内容はめちゃくちゃマジメ。というよりむしろ、映画の持つ強すぎるメッセージをコメディ調の演出でより多くの人に伝えようとしているように思える。男女共に容姿の良し悪しに関する現実はもっと厳しいものだと思うけれど、そんな現実世界で生きる僕たちが納得できる程度の夢のある展開がとても魅力的な映画。自分の中でパラダイムシフトこんな簡単に起こってしまう…これこそ映画の力だよな、と改めて思わされた素晴らしい映画だとは思うけれど、万人受けするかと言われたらそうではないと思う。でも刺さる人には絶対刺さるはず。オススメです。よくよく見た人の話を聞いてみると僕のように自己肯定感の低い人に刺さりやすいようだ。(2019年5月9日)

 

Netflixオリジナル映画ランキング 第1位 先に愛した人

先に愛した人 (C)2018 Dear Studio Co., Ltd Company Limited

台湾映画。病気で亡くなった父に男性の愛人がいることがわかり、動揺する息子とその母親、そして父親の愛人の男性の3人の人間模様が描かれる。子供のいる一人の男性がゲイだ、カミングアウトするにことにより周りに起こるリアルな葛藤と、周りがその葛藤にまだ折り合いがついていないのに当人が他界してしまったためやり場がなくなってしまったという現実。大きな混乱で時折見えなくなるけれど、どこかで常に悲しみに向かい合わざるを得ない3人の心に空いた穴が修復されていく物語になっている。
同じく台湾の「子供はあなたの所有物ではない」で描かれるようなちょっとヒステリックで教育熱心な母親というというキャラクターがまず目を引くと思うけれど、イライラせずに見てほしい。物語は息子の視点で描かれるため息子の落書き風のアニメーションがところどころ実写の上に乗っかってきて息子の心情表現がわかりやすくコミカルに描かれている。そういった工夫おかげで言葉数の少ない息子ではあるものの共感しやすい構造になっており、男性愛人役のジョセフ・ホアンの懐っこくて一途な性格であることが伝わってくような名演もあって、僕はメインキャラクターがすぐに好きになってしまった。ゲイカップルは登場するものの、同性同士の具体的なラブシーンはないので、同性同士に抵抗がある人にも見やすい内容になっているのでぜひ見てみてほしい。言葉にしないそれぞれの愛がヤバい。泣ける。(2019年1月)

《峇里島》- 電影【誰先愛上他的】主題曲

随時更新予定

IMDbやRotten tomatoesで評価が高くても面白く感じなかったりすることも多い管理人の評価ですが、よかったら参考にしてみてください。これからも面白い作品を見つけたら更新していこうと思います。